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「天空神・ゼウス」

2009-10-31 16:43:05 | ギリシャ神話

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「ギリシャ神話が誇る全能の父。しかしてその実態は、桁外れのスケベ爺だ」


 昔、むかしの、そのむか~し、全てがはじまるず~と以前、ガイヤちゅう大地母神がおったそうな。
ガイヤは自分と対等な存在が欲しいと思うて、「天空・ウラノス」を生んだそうじゃ。そしてウラノスとの間に12人の子をこしらえたのじゃった。


 でも、このウラノスは子ども嫌いで、生れてくる子をガイヤの体内に押し込めようとしたんで、ガイヤは怒って末っ子のクロノスに鋼鉄の鎌を渡して、親父に天誅を下すように言いつけたのじゃった。


 ウラノスから権力座を奪取したクロノスは、姉ちゃんのレアーと結婚したんじゃが、ガイヤとウラノスは、一つの予言をしたんじゃ。それはクロノスの息子の一人が、彼に取って代わるであろうと……


 そこでクロノスは、生れた5人の子たちを次々に飲み込んでしもうた。レアーは6人目の子を身ごもったときに、クレーテー島に行って子を産み、クロノスには、産着で包んだ石を渡したのじゃった。そしてクロノスはなんも知らんで、その石を飲み込んだのじゃ。


 クレーテー島で生れた子はガイヤの手でアイカイオン山の洞窟に隠されて、無事に育ったのじゃった。
この子が後にオリュムポスに君臨する全能のゼウスなのじゃ。


 ゼウスは親父のクロノスに吐き気薬を飲ませて兄弟たちを吐き出させ、彼らの音頭を取ってクロノス率いるティーターン族と戦い、10年後に勝利を収めるのじゃった。


 そして一番上の兄ちゃんハーデースは冥界を、2番目の兄ちゃんポセイドーンは海を、自分は天空を支配することになったんじゃ。


 オリュムポス山の頂に座するゼウスが手にしている雷は、こんときの戦いで、百目巨人キュクロープスより与えられた武器なんじゃよ。




 と、まあ、ここまでは、彼がギリシャ神話におけるヒーローなんだけど、この「全能の父」の本領発揮するのはこの後なのだ。


 彼の正妻は、それは非の打ちどころが無いくらい美しい姉のヘーラーなんだけど、ゼウスは奥さん一人じゃあ満足できなかった。


 ちょ~っと可愛い娘を見つけると直ぐにムラムラする。目的達成のためには手段を選ばない。
嫉妬深いヘーラーの目をかいくぐり相手に近づくために、ある時は鳥、ある時は牛や馬、またある時には雨に変身する。挙句の果てに自分の娘にムラムラした時は、娘の亭主に変身してアバンチュールを楽しむのだ。(何て奴だ。うらやま…… い・いや、オ・オホン、けしからん、けしからんぞ!)


 こうして世界には彼の子どもである神や英雄が、そこいら中に散りばめられたんだよ。
もう、分かるよね。ゼウスが「全能の父」たる理由が…… 



R'lyeh Text

2009-10-30 13:48:03 | 禁断の書物

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「海の底に潜みしGreat Cthulhu(大いなるクトゥルフ)の復活に備えるDeep Ones(深きものども)の地上における活動拠点が記された中国の書物」


・現在、「R'lyeh Text(ルルイエ異本)」の名で知られている書物は、人間の皮で装丁された中国語の
写本である。


・この本は「Arkham(アーカム)」の老研究家エイモス・タトルがチベットの奥地からやって来た中国人から10万ドルで購入されたもので、所有者であるエイモス・タトルの死後、相続人である甥のポール・タトルによって「Miskatonic University(ミスカトニック大学)」附属図書館に寄贈された。


・原本は人類以前の言語で書かれていたといわれており、「Great Cthulhu(大いなるクトゥルフ)」及び、その眷属と海の関わり、彼らが活動拠点としている8ヶ所の場所のほか、「YogSothoth(ヨグ=ソトース)」を呼び出す方法や、「Ithaqua(イタクァ)」の神話についての記述がある。


・「Miskatonic University(ミスカトニック大学)」において教鞭を執っていた「Arkham(アーカム)」在住の哲学教授、「Dr. Laban Shrewsbury(ラバン・シュリュズベリイ博士)」は、ポール・タトルによって寄贈された、この「R'lyeh Text(ルルイエ異本)」を詳細に研究し、「ルルイエ異本を基にした後期原始人の神話の型の研究」という論文を発表した。


・この論文には、クトゥルフ教団の拠点である8ヶ所の場所を、
1.南太平洋上カロリン諸島内のポナペを中心とする海域、
2.マサチューセッツ州「Innsmouth(インスマス )」の沖合いを中心とする海域、
3.インカ帝国のマチュ・ピチュの古代要塞を中心とするペルーの地底湖、
4.エル・ニグロのオアシス近辺を中心とする北アフリカ及び、地中海一帯、
5.メディシン・ハットを中心とするカナダ北部及び、アラスカ、
6.大西洋上アゾレス諸島を中心とする海域、
7.メキシコ湾内の某所を中心とするアメリカ南部一帯、
8.アジア南西部、埋もれた古代都市に近いといわれるクウェートの砂漠地帯であると指摘している。


・中国語版以外にも魔術師フランソワ・プレラーティによるイタリア語版が存在し、フランス皇帝となったナポレオン・ボナパルトがこれを所有していたと言われている。



De Vermiis Mysteries

2009-10-29 19:38:56 | 禁断の書物

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「不運な第九次十字軍遠征のただ一人の生き残りを自称する年を経た錬金術師の著書。禁忌のネフレン=カの名前を後世に伝えた魔術書」


・「De Vermiis Mysteries(妖蛆の秘密)」を著したのは、16世紀の半ば頃にベルギーの首都ブリュッセル近くの埋葬所廃墟に隠遁していたルドウィク・プリンという名の老錬金術師である。


・第九次十字軍の唯一の生存者を自称するプリンの生年は詳らかにされていないが、とてつもない高齢であったとされている。


・ベルギー国内で魔女狩り熱が高まった1541年、プリンもブリュッセルの異端審問所に引き出され、宗教裁判の名を借りた苛烈な拷問の末、処刑される。そして自らの死に至る前に獄中にて書き上げたのが「De Vermiis Mysteries(妖蛆の秘密)」である。


・プリンの死後1年を経てドイツのケルンにて小部数が発行された「De Vermiis Mysteries(妖蛆の秘密)」は、鉄の表紙が付けられた黒い書物であったとも、ゴシック体の二つ折判装丁であったとも言われている。


・「De Vermiis Mysteries(妖蛆の秘密)」の初版本は、教会によって直ちに発禁処分を受けており、その後、暫らくして検閲済みの削除版が刊行されているが、資料価値は極めて低い。


・1820年に、チャールズ・レゲットの翻訳した英語版が刊行されているが、これは初版本を元にしているらしい。現存している15部の初版本のうちの1部は、ミスカトニック大学附属図書館に所蔵されている。


・この書物に記されているのは、シリア、エジプト、アレクサンドリアといった中東・アフリカの土地でプリンが知り得た禁断の知識ならびに秘密の術法の数々である。


・古代エジプトの伝説を記した「サラセン人の儀式」という章では、大蛇セトやオシリスなどのよく知られている神々と並んで「死者の書」からも、その存在を抹消されたネフレン=カといった知られざる存在について詳細に記述されている。


・特筆すべきは、「眼に見えざる朋輩」、「星の送りし下僕」の名で知られ、晩年のプリンの身辺に常に群れをなしていたという使い魔の召喚方法であろう。



「マクベス」 舞台内容 一幕七場 (1)

2009-10-29 09:33:31 | 「マクベス」

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 マクベスの居城―― 安心しきったダンカン国王を城内に迎え、いよいよ事に及ぶに当たってマクベスは躊躇する。
 彼は、国王殺害を確実に実行出来るかどうかについて慎重になった。
もし失敗すれば、確実に報復されて身の破滅である。


        'He's here in double trust:
   First, as I am his kinsman and his subject,
   Strong both against the deed: then as his host,
   Who should against his murderer shut the door,
   Not bare the knife myself.'
        (王が今ここにいるのは二重の信頼からだ。
 先ず第一に、俺は身内であり臣下である、いずれにしろ
 そんなことはやりっこない。次に今夜は主役、逆心を
 抱いて近寄る者を防ぐ役目で、それを自ら短剣を
 振りかざすなどもっての他だ)


 ダンカンに対する三重の関係(親戚、臣下、主役)において、彼を殺す理由を見出すことが出来ないが、マクベスには、それがあったのだ。


 彼が考えたことは、このような殺人が行なわれたら、異常な騒ぎが起こるであろうということだった。
 慎重といえば聞こえがいいが、結局、マクベスは小心者ということだ。


                          'Besides, this Duncan
   Has borne his faculties so meek, hath been
   So clear in his great office, that his virtues
   Will plead like angels, trumpet-tongued, against
   The deep demnation of his taking-off.'
              (そのうえ、ダンカンは、
 生まれながらにして温和な君徳の持ち主、国王として、
 一点の非の打ちどころがない、うっかり手を下そうものなら、
 その長所が、天使のように声高らかに非道の罪を揚げるだろう)


 マクベスの動機は、自らの野心のみであり、正当性がない。
下手をすれば、周りから非難の声が揚がり、彼の目的が挫かれる怖れが十分に考えられるのだ。
                         'I have no spar
   To prick the sides of my intent, but only
   vaulting ambition, which o'erleaps itself,
   and falls on the side.'
             (俺の意中の馬(目的)の
 脇腹を突く拍車がない、ただ野心だけが跳び跳ねたがる、
 飛び乗ったはよいが、鞍越しに向こう側に落ちるのが
 関の山だ)


 故に、もうこれ以上進むまいと一旦は決心し、妻が現れると、その様に話すのだった。



能而示之不能

2009-10-28 20:31:32 | 孫子
 「能而示之不能」


 (能なるもこれに不能を示せ)【始計篇】


 「できるのに、できないふりをしろ」という意味で、「能ある鷹は爪を隠す」ということだ。


 今は宣伝の時代で黙っていたら、認められるどころか、周囲に埋没して遅れを取ってしまうではないかと不安を感じる社会なのだが、だからといって過剰なまでに自己の才能を誇示することも危険である。


 能力以上の自分を演出することは、常に無理をしていなくてはならず、慢性的に精神にストレスを抱えてしまうのも現在社会の実情でもある。


 その中にあって孫子の「できるのに、できないふりをしろ」とは、ある意味、背伸びをせずに余裕を持って進めという処世術ではないかと思うのだ。


 先ず、自己宣伝をしなければ、人から妬まれずにすむ。人からそれ以上のことを教えてくれる。
そして、自然にその才能が認められるようになれば、より一層、輝きが増すと、考えたのではないだろうか。


 物事は、一面的には計れないが、状況に応じて使い分ける必要があるのではないかと思う。
これが、孫子の「詭道」の一つである。