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森見登美彦の京都ぐるぐる案内 (新潮文庫) | |
クリエーター情報なし | |
新潮社 |
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京都のなかでも、左京区というところは特別の場所だ。
大学が多いから、当然、若者が多い。
大人になりそこねた(拒否した?)ようなオッサン
たちにもあちこちで出会う。
いってみれば、左京区というのは、
青春の解放区とでも呼ぶべき、
若い時期特有の不定型さが
そのまま街を成しているようなエリアなのだ。
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いまでも、ノスタルジック散歩と称して、
吉田界隈や北白川を散策することがあるが、
そんなとき、あれ(=自身の学生時代)というのは、
本当に在ったことなのだろうか、、、、
と想うことがある。
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人生がそもそも夢のようなものなら、
人生で一番多感で不安定な時期が、
夢だったのか、現(うつつ)だったのか
と問うてみるのも自然なことだが、
とくに左京区には、
そうした想いを増幅する舞台装置が
それこそ随所にあるのだ。
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それは、たとえば、
真如堂の境内の陽だまりであったり、
北白川の木洩れ日であったりするのだが、
そうした左京区の妖しさを
如何なく表現しているのが、
森見登美彦さんの作品群(森見ワールド)。
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そして、冒頭に掲げたのは、
その森見さんの、「京都ぐるぐる案内」。
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京都案内と称しながら、
決して京都を代表するとはいえない
左京区中心なのもご愛嬌。
森見さんの作品の抜粋も随所にあって、
森見ファンは
以前読んだ小説を追体験することもできますよ !
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