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小松左京さんの「日本沈没」は
超ド級の巨大地震による日本滅亡を描いた小説だが、
冒頭に掲げた「復活の日」の方は、同じ小松左京さんの
細菌兵器の流出によるバイオハザード(生物災害)によって
人類が滅亡の淵に立たされるという小説。
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折りしも、中国で唯一という高度細菌研究所が武漢にあるところから
今回の新型肺炎の原因がその細菌研究所の事故
(ないし、そこから逃げ出した動物)に起因するのではないか ?
という説がまことしやかに流されている。
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事の真偽はともかく、この「復活の日」は
新型肺炎が収束の目途すらたたない状況下、
先日ご紹介したカミュの「ペスト」とならんで
読み返す価値のあるバイオハザード(生物災害)小説だ。
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以下は、その内容の紹介。
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「 人類の滅亡と復活を描いた、傑作SF小説!
生物化学兵器を積んだ小型機が、真冬のアルプス山中に墜落。
感染後5時間でハツカネズミの98%を死滅させる新種の細菌は、
雪解けと共に各地で猛威を振るう。
世界人口はわずか1万人にまで減ってしまい―― 」
「 吹雪のアルプス山中で遭難機が発見された。
傍には引き裂かれたジュラルミン製トランクの破片。
中には、感染後70時間以内に生体の70%に急性心筋梗塞を引き起こし、
残りも全身マヒで死に至らしめるMM菌があった。
春になり雪が解け始めると、
ヨーロッパを走行中の俳優が心臓麻痺で突然死するなど、
各地で奇妙な死亡事故が報告され始める―。
人類滅亡の日を目前に、残された人間が選択する道とは。
著者渾身のSF長編。
著者について
小松 左京
1931年大阪生まれ。京都大学文学部卒。
SFマガジン掲載の「易仙逃里記」で商業誌デビュー。
以後「空中都市008」「復活の日」「アメリカの壁」など、
鋭い視点で時代を予知的に描き出した作品を次々と発表し、
今なお読み継がれるSFの名手。
「日本沈没」は上下巻あわせ400万部を超え、社会現象を巻き起こした。
74年『日本沈没』で第27回日本推理作家協会賞、
85年『首都消失』で第6回日本SF大賞を受賞。
2011年7月永眠 」
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