大会が終わった段階では、前回話したような結果に終わった事もあり、
来年もう一度同大会に出ようと考えていました。
しかし、いくつか悩み事もありました。
①年齢から来る衰え
②仕事との両立
③家庭の事、特に子供との時間が取れない事
④これが一番の悩みでしたが、その頃は道場がなく地元の公園で数人のメンバーと練習していたのですが、
公園で練習するようになってから2年以上経った頃、
当時はバブルがはじけてどこも大変な時期で、
特に建築関係の仕事をしているメンバーが多かったこともあり
出席できるメンバーが少しずつ減っていました。
誰も来ない日が日増しに増え、
今日は誰も来ないかと思っていても
夜の10時過ぎにひょっこり顔を出す場合もありましたので、
取りあえず10時過ぎまで待ったりもしました。
雪の日などいくら動いても体が温まりません。
来るか来ないかわからないメンバーを待っていると本当に虚しくなります。
しかし、そんな時に遅れてでも誰かが来てくれるとものすごく嬉しくなります。
この二つの思いの狭間で悩みながらも何とか続けていましたが、
やはり家庭や仕事のことを考えると徐々に続ける自信がなくなってきました。
悩む日々が続きましたが一応結論を出しました。
今から九年前の事です。
次の大会を最後に引退しよう、空手をやめようと決意しました。
でも問題は今残っているメンバーをどうしようかという事でした。
どこか彼らを受け入れてくれる道場がないかと考えている時です。
偶然空手の同好会をしていた渡邉君たちと出会いました。
彼らはグローブ空手をしており、
私達がやっているフルコンタクト空手とは違っていたのですが、
彼らが活動している道場の片隅を貸してくれないかと頼んだところ
二つ返事で快く私達を受け入れてくれました。
私は私の教えていたメンバーが渡邉君達のメンバーに馴染めた段階で辞めようと考えていました。
その後は、彼らがフルコンを続けようが
グローブ空手に転向しようが自由にしたら良いと考えていました。
大会の1ヶ月ほど前のことです。
しかし急に仕事が忙しくなり十分な練習が出来ないこともあり大会出場は結局断念しました。
当初、渡邉君達とは道場を二分にして
片方はフルコン、片方はグローブ空手とそれぞれ別メニューで練習をしていました。
しかし、隣で行われているグローブ空手に少しずつ興味が出てきました。
その後、様々な出来事があり結局空手をやめることなく、
グローブ空手の道場を立ち上げるわけですが、
その辺りの事情は長くなるので省かせてもらいます。
しかし、ここに至るまでの渡邉兄弟の協力には本当に感謝しています。