何年か前、
京都のど真ん中、四条河原町から近いある会場で格闘技の試合が行われた時、
会場を覗きに来たそこの店員らしき若い男性が、
試合を見るなりもう一人の男性に
“こんな事するヤツの気が知れんわ、何が良いんかわからん、お前これ見てカッコエエ思うか?”
と私の前でヒソヒソ話をしておりました。
後ろからそれを聞いていた私は
“何が良いんかわからん?やと!
これ見てカッコエエ思うか?やと!
お前らみたいなチャラチャラした格好の連中にわかるかい、
どうせカッコエエのは服だけで、
見た目もひょろひょろっとした「もやし」みたいな男やろ、
お前らより試合をやってる連中の方が何倍もカッコエエわい”
と少し腹が立ちました。
その時、その店員らしき二人組みがこちらに振り向きました。
彼らを正面から見た私は、
“うん、確かにエエわ、男前やわ、お前らの方がカッコエエ”
とムカッときてから3秒で敢え無く撃沈。
まあしかし、
最近の若い男性はカッコエエと言うよりも美しいと言う方が良いのか
女性化してきたと言う方が良いのか、
どちらにしても私達(ん?もしかして俺だけ?)の時代から比べると
ホントスマートで「カッコエエ」ですわ。
カッコエエ基準が変わってきたからこそ格闘技を見て
“こんな事をするヤツの気が知れん”
“やりたいとも思わん”
と言う若い人達が増えてきたんだろうなと思います。
私らの時代はブルース・リーのマネをしてヌンチャク振り回しながら
“アチョー、アチョー”
と叫んだり、
空手バカ一代を見て
“いつか牛を倒せる男になりたい”
と思ったり、
アントニオ猪木のような延髄蹴りをするのがカッコエエと思われていましたから。
(ん?もしかしてそう思っていたのは俺だけ?)
そう言う肉体的な強さに憧れ、
実際空手を習う人達が大勢いましたが、
憧れる対象が違う今では昔ほど競技人口が増えないのも仕方ないですね。
最近の格闘技ブームも
“見る”
ブームで
“やる”
ブームではなかったですからね。
私みたいなオジさんなんかは
やっぱりムキムキマッチョがカッコ良く見え憧れてしまいます。
今のようなスマートな男性を見てもカッコエエとはあまり思いません。
(成れないもんだから思いたくないだけなのかも知れませんが…)
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