韓国泣かせた!ヤンなで4強/女子W杯
ヤングなでしこが歴史を塗り替えた。日本が韓国に快勝して初のベスト4進出。
前半にMF柴田華絵が2得点、MF田中陽子も4戦連続となるゴールを決めて圧倒。
今回の主力も出場した2010年U-17W杯決勝でPK戦の末に敗れた雪辱を果たした。
悲願のW杯初優勝へ、9月4日の準決勝はドイツとノルウェーの勝者と対戦する。
気迫あふれるプレーを見せる韓国に、
153センチの小さな体で渡り合ったMF柴田は前半8分
、FW西川からのスルーパスに足を目いっぱい伸ばし、
韓国GKよりも一瞬早くボールに触ってゴール。
負ければ即終了の準々決勝で、貴重な先制点。
「韓国は気持ちで来ていたけど、
負けずに主導権を握ってボールを回せた」と振り返る。
流れを引き戻したのも柴田だった。
同15分、韓国FW全銀河にヘディングで決められ、同点。
しかし同19分、MF田中美のパスを受けると、
今度は左足で放った左ポスト直撃のシュートがそのままゴールへ。
意図せず無回転シュートになり、相手を惑わせた。
吉田監督も「今日のMVPは彼女。追いつかれたときに決めてくれた」と評価。
柴田が得意とするドリブルは、“香川仕込み”。
173センチの男子のスターと体格差はあるが、
「好きだし、目標。前を向いて仕掛けるところを見習っている」と
仕事と練習の合間に、ビデオでのチェックは欠かさないという。
ピッチを離れれば、一般企業に勤めるOL。
浦和に所属しながら、施設の管理や運営を行う会社で事務職を。
午前8時半から午後4時半までの業務を終え、練習へ。
今回は事前の合宿から約1カ月間、
会社を離れることになるが、その間は出張扱いだという。
「長期間、仕事を空けてしまって迷惑をかけている」と話していたが、
得点を決めて勝ち続けることが、応援してくれる会社の仲間への恩返しに。
この試合の勝利を決定付けたのは、MF田中陽だった。
1次リーグのニュージーランド戦ではトップ下、
スイス戦ではボランチだったが、
この日は攻撃的左サイド。
同37分、DF高木のクロスに合わせてフリーで走り込み、4試合連続得点。
2年前のU-17W杯決勝で敗れた因縁の相手にリベンジ。
「自分でもびっくりです。何がなんでも勝つことを意識した。
決勝まで行って優勝したい」と話した。
後半途中、DF浜田に代わってFW横山が投入されると、左サイドバックへ。
約16分間を無失点で耐えた。
それでも慣れないポジションに不安を抱え
「早く終わって勝ちたいと思っていた」と試合後は本音が漏れた。
目標の金メダルへ、あと2勝。
史上初のベスト4も、
柴田は「4強入りが目標ではない。あと2試合とも勝ちたい」。
ヤングなでしこが、さらに強くなっていく。
また澤の後継といわれている猶本も
「優勝狙っています」と頼もしい。
キュートなボランチMF猶本=浦和が、ピッチの鬼と。
韓国は2年前のU-17W杯決勝で世界一を阻まれた宿敵。
「歴史は塗り替えたかもしれないが、
自分はU-17女子W杯で決勝までいっているので、満足感はありません」
主将・藤田とのダブルボランチで、
相手の2トップを前を向かせない厳しいマークを続け、快勝に貢献した。
すごいたくさんの人に来ていただき、パワーになりました」と猶本。
しかし、初のベスト4進出に最初から優勝を狙っています」とピシャリ。
さわやかな笑顔がトレードマークの楢本が、きりっと表情を引き締め直した。
実に頼もしいヤングヤングなでしこ・
一試合毎に進化している・
この勢いで天辺まで駆け上がれ・・