“鬼門”のナゴヤ 勝敗は「紙一重」
伝統の一戦・甲子園最終の巨人戦は勝てていた試合だったが引き分けに、
好投岩田をまたもや見殺しにしてしまった。・・トホホ・・
このあと今夜からはまた“鬼門”の中日戦。
今シーズン4勝12敗1分けの一方的な負け越し。
この差はどこにあるのだろうか。
甲子園であった「監督みたいな虎キチのおっちゃん」が言っていた。
「どうすれば勝てるのかを知って実践できるのが中日。
知っていてやれていないのが阪神。」だと
その差は紙一重と多くの野球評論家たちも指摘している。
その差は・
8月21日、京セラドームでの中日戦で見てみると顕著です。
九回表に1点のリードを許した阪神はその裏、無死一、二塁で
6番・新井貴と絶好のチャンス。
ベンチ前で片岡打撃コーチが新井貴の肩を抱き、何か話している。
一方の中日もマウンドに野手が集まり、最後に遊撃手の井端が
「ゆっくり、二塁へ牽制(けんせい)球を投げてこい」と
投手の山井に声をかけて守備位置に散った。
バントで送ってくるか、強打かを見極めるための大事な牽制球だ。
プレー再開。スルスルと井端が二塁へ入る。だが、ここで中日にミスが出た。
自らの失策でピンチを招いた山井が興奮し、井端の指示を聞いておらず、
そのまま本塁へ投球してしまったのだ。
三遊間はがら空き状態。「しまった、と思いましたよ。
新井貴が引っ張って打ってきてたら完全に抜かれていた」と井端。
だが、阪神の作戦は初球の送りバント。
キャッチャーの谷繁が見抜いていた。
「打席に入った新井貴が力みかえっていた」。
そこで山井に「いつもより大きく曲がるスライダーを外角に要求した」という。
「新井貴はそんなにバントがうまくない。
きっと体を上下させ、バットと一緒にボールを追いかけてくる。
そうなれば空振りさせられる」 谷繁の予想は的中した。
しかも井端の動きにつられて、二塁へ戻りかけた代走の柴田が慌てたのだろう。
「走るのは打球が転がってから」というセオリーを知っていながら、
飛び出してしまい三塁憤死。
もし山井が牽制球を投げていたら…。
まさに“紙一重”の攻防だった。
バントさせるなら代打-という批判の声。あるシーンを思い出す。
1985年5月15日の甲子園での大洋戦。
場面は3-3同点の延長十一回、
阪神はノーアウト一、二塁で2番・北村という場面で当然送りバント。
あとはバース、掛布、岡田のクリーンアップだ。
ところが吉田義男監督は北村に打たせた。
結果は右前打で無死満塁となり、バースの右犠飛でサヨナラ勝ち。
「首脳陣は選手に難しいことをさせるんではなく、
楽にできることをやらせなアカンのです」と吉田さん
やっぱりあの場面、新井貴には「打て」の方が楽だったのかも。???