オヤジのひとり言

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京に伝わる魔界伝説・霊の彷徨う愛宕山

2013年08月05日 | オヤジのひとり言

京に伝わる魔界伝説

霊の彷徨う愛宕山

 対する西の葬送地化野( あだしの )は、愛宕山の山麓に広がっています。

ここは死者の霊が宿る異界といわれている。

『 宇治拾遺物語 』に「 清徳聖奇特の事 」( せいとくひじりきどくのこと )と言う話があります。

母を亡くした清徳聖が、

母の亡骸を愛宕山に運び、四方に大石を設え、

その上に棺を置き、3年もの間、

不眠不休で千手陀羅尼を唱え続けた。

すると清徳聖の思いが通じ、

母が成仏したお告げを受けたので、

清徳聖は母の骨を埋め卒塔婆を建てて都へ戻りました。

しかし長期間愛宕山の山中に籠もっていたので、

清徳聖には多くの死霊が取り憑いていたというのです。

死者が向かう西方の山として、

洛中の人々から畏れられているのが愛宕山です。

 

その麓にある化野も、

死骸がそのまま野晒しになったままの風葬状態でした。

そこで空海が如来寺を建て、遺棄された者の菩提を弔った。

後世、法然が念仏道場に改め、現在の化野念仏寺に通じている。

 奥嵯峨野の葬送地は、見渡す限りの竹藪に覆われている。

小野篁が通っていた福生寺はもう廃寺になっているが、

大覚寺門前の六道町にあった福生寺跡から7基の井戸が発掘されたという。

そして福生寺に祀られていた地蔵菩薩坐像と小野篁像は、

清涼寺本堂の西側にある薬師寺に安置されています。