《伊藤若冲の五百羅漢》
「初午」も終わり立春も過ぎたこの日…
「伏見稲荷大社」から南へ200mの『石峰寺』で
梅の開花をみつけました。
ここ『百丈山 石峰寺 』は 黄檗宗 6世 千呆(せんがい)
が開いた禅道場です。
ここは、訪れる人も少なく私の好きな場所です。
ここの、「五百羅漢」が素朴で「深草の竹林」と
見事に調和していて、静けさの中での石仏の
個々がまたいい表情して 心落ち着く空間です。
この「五百羅漢・石仏」はいまや脚光をあびている
『伊藤若冲(江戸時代の画家)』が下絵を画いた
作品なんです。…
黄檗宗の
寺の雰囲気中門
《個別の羅漢さんの表情いかがですか?》
「若冲のお墓と筆塚」が境内にあり、晩年
ここに 草庵を結び、「五百羅漢」は若冲が
下絵を画き 石工に彫らせたもので10年の
歳月を費やしたという。
ここで 注目したいのは、『伊藤若冲』のあの
独創的な色使いと奇抜な企画力 詳細な描写
からすると少し異なるのかなあ…。
この辺をお寺の説明によると、〈若冲は青物
問屋に生れ裕福であったが、晩年大火に合い
貧しくなり 素朴な筆使いに変化して行ったと…〉
確かに「プライスコレクションによる『若冲』」の
イメージとは異なるが、この草庵での「五百羅漢」
は60歳過ぎた晩年であり、素朴な作風のような気
もするのだが…。このように思うのは私だけかな…。
この絵は本当に魅力がありますね。
「プライスコレクション・若冲と江戸絵画展」
パンフレットより。