この人生、なかなか大変だぁ

日々の人生雑感をつれづれに綴り、時に、人生を哲学していきます。

何も法に触れていません!?

2020-10-23 07:43:05 | つれづれ記
ドラフト会議が来週月曜日26日にあるらしい。そのことでちょっと思い出したことがあったのでひとつ。

30代の頃友人5、6人で読書会を兼ねた飲み会があった。持ち回りで本を推奨し、次月までに読んできて感想を述べあったり、討論したりするのである。
アルコールが入っているので議論は口角泡を飛ばすほどであった。いや、口角泡を飛ばすのはわたしだけだったかもしれない。仲間から「りくちゃー(理屈屋)」と呼ばれていたから。
あるとき「江川問題」になった。
憶えている人も少ないだろうが、超高校級の江川卓をどの球団も欲しがっていたが、江川はジャイアンツに行きたかった。作新学院卒業時の一回目の指名は阪急。これを拒否。江川は法政大学に進学することにした。そして法政大学卒業時の1位指名はクラウンライターズ(のちの西武ライオンズ)であったが、これも拒否して野球浪人を選んだ。

それまでの日本野球機構による協約では、ドラフト対象者は「日本の中学・高校・大学に在学している者」であったが、野球浪人中の江川の存在からドラフト対象の範囲を広げるため、1978年7月31日に「日本の中学・高校・大学に在学した経験のある者」へと改正して、新協約は「次回ドラフト会議当日から発効する」こととなった。
11月21日午前0時、西武は江川との交渉権を喪失した。江川は11月22日開催のドラフト会議の対象選手として再度指名を待つ身となった。

ところが、21日0時から新協約の発効する22日ドラフト会議の前に一日空白の日が生じたので、そこにジャイアンツがつけこみ急転直下江川選手と専属契約を結んだのである。しかも蓮実という船田衆議院議長(作新学院理事長兼院長)秘書が絡んでいたというから世間は騒いだ。

読書会でもその話題になって、わたしは江川の擁護派に立った。法的(協約上)、江川は違反を起こしていない。行きたいところに行けばいいじゃないかという主張だったが、相手6人はそんな空白につけこむのは汚い。ルール違反だ。ドラフト会議の趣旨をないがしろにする反則行為というような主張だったと思う。
今整理してみれば、江川は法的に罪は問われないが、日本人の倫理上は責められてしかるべき行為だったと結論づけられ議論は打ち切りになったのだろうが、なかなかそう整理できる者はいなくて、煮え切らない思いで解散した記憶がある。

このような議論は日本ではよくあることではないだろうか。法的には問われないが、倫理的に批判を受けることが多い。
先ごろ物議をかました飛行機内でのマスクの着用問題だ。
このように法律に違反していないから何をやってもいいのだというわがままというよりはお騒がせ屋は尽きない。
一応国内の航空会社でつくる定期航空協会が、5月に作成したガイドラインの中で「空港や機内でのマスクの着用」を掲げており、改めて理由を告げないでマスク着用を拒否する乗客には搭乗を断ることを決めたことを呼び掛けたことで解決をみている。

といって何が何でも規則を作り罰則を定める世の中では、ちょっと息苦しい。
この社会の中でわたしたちは一人で生きているのではない。心の中に法外の法があると思いたい。同調圧力と言えば押し付けられている気がして従いたくなくなるが、心配りと言われたら素直にできるんじゃないかな?
40年近く経ってわたしも変わったのだ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« デアリングタクト無敗3冠を達... | トップ | カナダでも3冠にリーチ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

つれづれ記」カテゴリの最新記事