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白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

どうしようもない

2006-09-24 | こころについて、思うこと
Ivan Lins、Keith Jarrett、Ravel、を聴き 張り裂けるようにして すがるようにして 弾き始めた音の そのあまりの醜さ 技巧を置き去りにする音の流砂が 頭蓋の奥底の漏斗の中心へと沈み込むとき 感傷との紙一重の差で 紙で手を切るようにして 痛みを残す 取り残されるものの音 見送るものの音 孤独のなか だれひとり 聞き手のない音 狂い 獰猛に鍵盤を掻き毟り . . . 本文を読む

human nature

2006-07-02 | こころについて、思うこと
世の中には、孫をひざに抱き、預金通帳を見せ、 「さあ、○○ちゃん、ここ見てごらん。  そうそう、そこそこ。  さあ、0の数が、いくつあるか、数えてみようかぁ。  いーち、にー、さーん、しー、ごー、ろーく、しーち、  はーち、・・・ほーら、8つもあったねぇ、うひひひひ。  億っていうんだよ、これねえ、いひひひひ。」 と笑う爺がいるそうであるが、 これぞ人間であり、小市民であり、愛らしいことこの上 . . . 本文を読む

invoke

2006-05-30 | こころについて、思うこと
「夏幾日かを  咲いている薔薇たちとともに生きて  ひらいている彼女らのたましいの  まわりにただようものを呼吸する。  散っていくひとつひとつの花を  心をうちあける伴侶となし  散っていくこの姉妹に先立たれる  それは ほかのどの花の中にももういない。」 「あの当時なら 吹く風が  われらの愛の傷口から   静かな炎を奪い去ろうとすれば  できたのだし  われらの魂の中にまで   不 . . . 本文を読む