阪神・淡路大震災から14年目の今日はド定番を・・・。
今さらな盤でありますが、でも、私は、この演奏を取り出すのは久しぶりでした。
ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調作品67
同/「エグモント」序曲
管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
録音:1947年5月27日
この演奏を初めて聴いたのは1974年の今ごろだったかも?
今は関東で広くアマオケなどの指揮者をしているNさん宅が近所にあって、当時高校生の私は彼の家に入り浸ってました。
夜の10時頃に出かけて行っては深夜2時とか翌朝に帰る、なんてことの繰り返し。
親も黙認状態でした。
彼の家の「音楽室」でとっかえひっかえレコードや貴重なエアチェック・テープを聴きつつ音楽談義に花咲かせていました。
多くの名盤を、彼の家で知りました。衝撃的な出会いの数々は今でも鮮明に憶えています。
メロディア盤のムラヴィン「ルスランとリュドミラ」の衝撃、同じくメロディア盤のフルヴェン「ベトヴェン第7」、それらの音は既に聴いていた国内プレスとは別物の鮮明さで、大型スピーカーの前で立ち尽くしてしまうインパクトでした。ベト7の終楽章の冒頭欠落にも驚きましたが・・・。
他にも、カザルス、リパッティ、クナ、トスカニーニなどなど、当時の私にはほとんど未知の音楽家達のレコードとの出会いが続きました。
そして、当時はほとんど廃盤状態だったDGのフルヴェン録音も、そのほとんどを聴かせてもらいました。
というのは、彼は「フルトヴェングラーの遺産」だったか、10枚以上のセット物をポンと貸してくれて、私はその重たいBOXを抱えて家に帰り、数日間で全部カセットにコピーしたのでした。
彼はコレクションを実に気前よく貸してくれました。実は、今も数枚、返しそびれた音盤があるのですが・・・・。いつか千葉県まで返しに行かなくちゃ。
私が自分のレコードとしてこの演奏を買ったのは1977年4月(ジャケットに購入日の書き込みがあったので分りました)。
もう、その頃は、さんざん聴きかえしてたこともあり、買ってからの鑑賞回数はごく少ないかと思います。
で、いつの間にやら30年以上経過していました。
つい先日、やっとCD盤を入手。
そして、さっき久しぶりに聴いたところです。
これはあまりにも有名な、フルトヴェングラーのBPOへの記念すべき戦後初復帰演奏会。
チケットは瞬く間に完売。それでもたくさんの人々が押しかけたという伝説の演奏会。
3日連続公演の、これは3日目らしいですが、それでも物凄い熱気が伝わってきます。
久しぶりに聴いて・・・ああ、こうでした、こうでした。
フルヴェンは、「運命」動機を前後の部分とは切り離したかのように遅く一音一音を刻んでいました。
テンポの動かし方は独特ですが「作為」が感じられない。
第2楽章の美しさは、今回、新鮮な発見でした。
そして、その後半の即興的な動きは、聴衆全員が指揮者の呼吸に合わせて呼吸しているかのようなビンビンの緊張感さえ伝わってきます。
終楽章のテーマ出現の巨大さは、こんなの他にないでしょう。展開部から終盤にかけての壮絶さには言葉がありません。
ド定盤ではありますが、やはり偉大な演奏でありました。
たぶん、当日の最初に演奏されたのであろう「エグモント」もすごいですね。
もう、ボキャ貧親父は「すごい」「スゴイ」「凄い」としか言えないのですよ。
コーダのティンパニ改編もやっぱり凄いですよ。チェリも同じことしてましたよね。
さて、このCDを聴く前にTVでやってたNHKスペシャル「阪神・淡路大震災 秘められた決断」。
これには考えさせられました。
以下、NHKHPより引用・・・・阪神・淡路大震災に対応した神戸市職員に対し、防災専門家が行った聞き取り調査「災害エスノグラフィー」。「30年間非公開」を前提に聞き取りが行われたため、その証言には、これまで秘められてきた「苦悩と選択」が克明に語られている。NHKは交渉の末、何人かの証言内容を入手。新たに明らかになった証言に独自の取材を加え、阪神・淡路大震災の知られざる真実に迫り、今後起こりうる大災害に備えるうえでの教訓を探る。・・・・引用、ここまで。
大規模な火災と多くの生き埋めが同時に発生している現場に立った消防士の苦悩と迷い、横たわる遺体で埋め尽くされたスポーツセンターで遺族の対応に苦慮する市職員・・・・都市の大震災が引き起こす様々な問題、その語りたくない事実の一部を伝える番組でした。
私たちは重い口を開いてくださった方々から、学ばねばなりませぬ。
あのような状況になったとき、私達のような家族はどうなるのだろうか?
ずっと前に「震災時の障害者達の避難所生活」とかいう本を買ったのだけど、あれ、どこにいったのかな?
も一度、読まなくては!
今日は津市まで出向いて3月のコンサート・チケットを買ってきました。
そう言えば、14年前の今日も、津市で小澤征爾指揮新日フィルのコンサートがあったのでした。
行き帰りの車のラジオでは、ずぅぅぅぅぅっと「安否情報」を流していたっけ・・・・。
あの日のプログラムもベートーヴェンの「第5」だったな。
今さらな盤でありますが、でも、私は、この演奏を取り出すのは久しぶりでした。
ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調作品67
同/「エグモント」序曲
管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
録音:1947年5月27日
この演奏を初めて聴いたのは1974年の今ごろだったかも?
今は関東で広くアマオケなどの指揮者をしているNさん宅が近所にあって、当時高校生の私は彼の家に入り浸ってました。
夜の10時頃に出かけて行っては深夜2時とか翌朝に帰る、なんてことの繰り返し。
親も黙認状態でした。
彼の家の「音楽室」でとっかえひっかえレコードや貴重なエアチェック・テープを聴きつつ音楽談義に花咲かせていました。
多くの名盤を、彼の家で知りました。衝撃的な出会いの数々は今でも鮮明に憶えています。
メロディア盤のムラヴィン「ルスランとリュドミラ」の衝撃、同じくメロディア盤のフルヴェン「ベトヴェン第7」、それらの音は既に聴いていた国内プレスとは別物の鮮明さで、大型スピーカーの前で立ち尽くしてしまうインパクトでした。ベト7の終楽章の冒頭欠落にも驚きましたが・・・。
他にも、カザルス、リパッティ、クナ、トスカニーニなどなど、当時の私にはほとんど未知の音楽家達のレコードとの出会いが続きました。
そして、当時はほとんど廃盤状態だったDGのフルヴェン録音も、そのほとんどを聴かせてもらいました。
というのは、彼は「フルトヴェングラーの遺産」だったか、10枚以上のセット物をポンと貸してくれて、私はその重たいBOXを抱えて家に帰り、数日間で全部カセットにコピーしたのでした。
彼はコレクションを実に気前よく貸してくれました。実は、今も数枚、返しそびれた音盤があるのですが・・・・。いつか千葉県まで返しに行かなくちゃ。
私が自分のレコードとしてこの演奏を買ったのは1977年4月(ジャケットに購入日の書き込みがあったので分りました)。
もう、その頃は、さんざん聴きかえしてたこともあり、買ってからの鑑賞回数はごく少ないかと思います。
で、いつの間にやら30年以上経過していました。
つい先日、やっとCD盤を入手。
そして、さっき久しぶりに聴いたところです。
これはあまりにも有名な、フルトヴェングラーのBPOへの記念すべき戦後初復帰演奏会。
チケットは瞬く間に完売。それでもたくさんの人々が押しかけたという伝説の演奏会。
3日連続公演の、これは3日目らしいですが、それでも物凄い熱気が伝わってきます。
久しぶりに聴いて・・・ああ、こうでした、こうでした。
フルヴェンは、「運命」動機を前後の部分とは切り離したかのように遅く一音一音を刻んでいました。
テンポの動かし方は独特ですが「作為」が感じられない。
第2楽章の美しさは、今回、新鮮な発見でした。
そして、その後半の即興的な動きは、聴衆全員が指揮者の呼吸に合わせて呼吸しているかのようなビンビンの緊張感さえ伝わってきます。
終楽章のテーマ出現の巨大さは、こんなの他にないでしょう。展開部から終盤にかけての壮絶さには言葉がありません。
ド定盤ではありますが、やはり偉大な演奏でありました。
たぶん、当日の最初に演奏されたのであろう「エグモント」もすごいですね。
もう、ボキャ貧親父は「すごい」「スゴイ」「凄い」としか言えないのですよ。
コーダのティンパニ改編もやっぱり凄いですよ。チェリも同じことしてましたよね。
さて、このCDを聴く前にTVでやってたNHKスペシャル「阪神・淡路大震災 秘められた決断」。
これには考えさせられました。
以下、NHKHPより引用・・・・阪神・淡路大震災に対応した神戸市職員に対し、防災専門家が行った聞き取り調査「災害エスノグラフィー」。「30年間非公開」を前提に聞き取りが行われたため、その証言には、これまで秘められてきた「苦悩と選択」が克明に語られている。NHKは交渉の末、何人かの証言内容を入手。新たに明らかになった証言に独自の取材を加え、阪神・淡路大震災の知られざる真実に迫り、今後起こりうる大災害に備えるうえでの教訓を探る。・・・・引用、ここまで。
大規模な火災と多くの生き埋めが同時に発生している現場に立った消防士の苦悩と迷い、横たわる遺体で埋め尽くされたスポーツセンターで遺族の対応に苦慮する市職員・・・・都市の大震災が引き起こす様々な問題、その語りたくない事実の一部を伝える番組でした。
私たちは重い口を開いてくださった方々から、学ばねばなりませぬ。
あのような状況になったとき、私達のような家族はどうなるのだろうか?
ずっと前に「震災時の障害者達の避難所生活」とかいう本を買ったのだけど、あれ、どこにいったのかな?
も一度、読まなくては!
今日は津市まで出向いて3月のコンサート・チケットを買ってきました。
そう言えば、14年前の今日も、津市で小澤征爾指揮新日フィルのコンサートがあったのでした。
行き帰りの車のラジオでは、ずぅぅぅぅぅっと「安否情報」を流していたっけ・・・・。
あの日のプログラムもベートーヴェンの「第5」だったな。
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