未明に見た夢の話

「けん」の病状は思いのほか軽く、今朝は、もう嘔吐は無かった。昼頃からは少しずつ口から飲食できるようにもなった。
病院にも行かす、ずっと布団で転げているが、時々起きてきては、いつものように勝手にＭＤを聴いたり、「りゅう」と小競合いをしたりしている。
「笑いのツボ」期に入ったようで、やたらと笑っている。

深夜から未明にかけて、「けん」を見ながらうたた寝してたが、その時に見た、えらいリアルな夢・・・・・・



私の師匠と、そのまた師匠のお２人が私の合唱指導の様子を見ていた。
曲は「水のいのち」（高野喜久雄・詩、高田三郎・曲）の第５曲「海よ」。
中間の「おお、海よ！」のところを繰り返し練習していたところだった。
合唱はなぜか児童合唱だったような？？いやいや成人合唱だったような？？そのへんの記憶はない。
私は、この部分を「角の取れた丸い響きで、でも、柔かすぎずズンッと重い響きで」と要求し、合唱もそれらしく応えて歌ってくれていた。
さらに「平板ではいけないのですが、抑揚を付け過ぎず、コラールのようにお願いします」とも要求した。
合唱団は、また、要求通りの歌い方で応えてくれた。
そのとき、じっと見ていた師匠と、師匠の師匠が演奏を止めて、口をそろえて私に言ってきた。
「『海よ～』の『よ～』の延ばし方がダメだよ。『よ～』は、もっと大きくディミヌエンドしなくちゃ。あたかも深海の底から一気に天上に駆け上がるかの如くね。『第９』の『フォール・ゴット』のディミヌエンドよりも振幅を大きく、空に吸い込まれなくちゃいけない！それじゃ、ダメなんだよ。」※
なんか、たくさんギャラリーが居たみたいだけど、大勢の前で叱られてしまった。
そして、場所は、なぜか、東大寺の大仏を作っている巨大な炉の前みたいだった。後ろの方に真っ赤な炎と煙が見えた。
その景色は、まるで小学６年生がみんな持っている「社会科資料集」の挿絵みたいだった。



「けん」の嘔吐は５回あったが、その後、午前３時頃から眠りに入り、こっちもいつしか眠っていたのだ。
それで、こんな夢を見た。
そう言えば、夕方に師匠から苦境を思わせるメールが来てたのだ。
ほかにも、いろいろと思い当たることがある。俺って、けっこう単純で分かりやすい夢を見るのだな

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※「第９」の当該個所でディミヌエンドするのはオケであり合唱はそんなにしないことは、師匠達はもちろん知ってて言っているのです。