ブルックナー/交響曲第5番
管弦楽:ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:セルジウ・チェリビダッケ
収録:1985年、ミュンヘン、ガスタイク
DVD
チェリビダッケのブルックナーは本当に美しい。
まるで、音一つひとつのどれもがすっきりと蒸留されているようだ。
楽器の重なりによって生まれる色合いの妙、ダイナミズムの妙は、「こんなにもいろいろあって、いいんかい?」と違和感を持たれる人もいるだろう。
私は全くオッケー。
もちろん、チェリだけが唯一無二のブルックナーとは言わないけども、かなり惹かれる演奏ではある。
ということで、もともと耳と心をがんじがらめにしてしまうブル5を、そんな演奏でやってくれるものだから、これはもう、すっげぇ聴きものでした。
欲を言えば、管が緊張のあまりか、ちょっとアブナイ所有って、いいところだけに……ってのがいくつか。
この演奏の翌年には日本でもやってて、そのライヴ盤については以前ここでも書いている。
また、同じ頃のベルリンでのライヴが、当時FMで放送されもした。
でも、こうやって映像で観られるってのはうれしい。
ほんの少しだが、実演に接している気分が味わえるから。
ただ、この映像には残念な欠陥がある。
映像と音とが終始ズレている。
音の方が微妙に早い。
最初は気付かなかったが、なんかヘン!って感じがあった。
だいたい、いつもは必ずオケの少し前に明確に示される打点が、まるでシロウト物真似指揮者みたいに音と同時に打たれている。観てて、「あれ?オケが先走ってるじゃん。彼、怒ってるのでは?」と思える箇所があったが、奏者の指やティンパニのアップで「ズレ」が明らかに分かった。
せっかくの名演奏なのに、これじゃダメでしょう。
ただ、今市場に出ている盤では、こういう瑕疵が改善されているのかどうか、全く知りません。
まあ、気になる場面では目を閉じたりして、この希有で美しいブルックナーを楽しめばいいでしょう。
昨日の一時帰宅でウォークマンにリスボン・ライヴを入れたので、こっちも久しぶりに聴いてみよう。
昨日のこと(順不同)
・夜明け前にアバドのブランデンブルグを聴く。
・朝食後の薬に抗生剤が加わって、全部で6種になる(うち2種は元々服用してたもの)。
・車を6か月点検に出す。
・午後1時~5時30分、一時帰宅。風呂と音楽取り込み。
・午後8時、アバドとR.ゼルキンのモーツァルトを聴きながら、すぐに寝てしまったようです。
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