8月25日、バーンスタインの誕生日。
今日のチョイスは、あまりに「ありきたり」で「今さら」かな?
ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界より」
管弦楽:ニューヨーク・フィルハーモニック
指揮:レナード・バーンスタイン
録音:1962年4月16日
この演奏を初めて聴いたのは1971年の10月。
「新世界」の初買いレコードだった。
「パリのアメリカ人」とがフィルアップされていた。
そのころのクラ仲間の持っていた「新世界」は・・・
今、高校のセンセイをやってる友人Sはターリヒ指揮チェコ・フィル盤
今、産婦人科医をやってる友人Mはケルテス指揮ウィーン・フィル盤
今、どこで何やってるか分からない友人Dはセル指揮クリーヴランド管盤(オマケLP付き)
今、どこで何やってるか分からないけど同窓会で会った友人Aはケンペ指揮ベルリン・フィル盤
・・・をそれぞれ所持していた。
私は、皆より遅く「満を持して」(?)購入した「新世界より」がバーンスタイン盤だった。
事前に聴いたことは無く、ほとんどジャケ買いだった。
しかし、この演奏には驚かされた。
上記4種の演奏や、FMなどで聴いていた他の演奏とあまりに違ったから。
第1楽章は、序奏のティンパニのパンチの効いた強打からゾクゾクしたのだが、続く主部は急流下りのようなスリリングさ。その速いこと速いこと。
提示部反復も初体験だった。
反復した後の第2主題の途中で「パチン」と何かが床面に落ちるような音が聞こえたり、時々椅子のギシギシ音が聞こえたりと、音だけながら、まるで眼前で演奏しているみたいな臨場感があった。
結尾ではさらにアッチェランドがかかって、いやはや、こりゃすごい・・・と思ったもの。
第2楽章のテンポは、後年のイスラエル・フィルとの演奏には及ばぬものの、それでも15分弱。
既聴の演奏よりずっと丁寧に、思い入れたっぷりに演奏していたと思ったものだ。
冨田勲の劇伴における男声合唱風シンセ・サウンドを思わせるような中間部にしびれた。
第3楽章は、またも快速テンポで、ヤケボックリに火が点いたみたいなはじけっぷり。
当時は、友達とレコードを持ち寄っては、互いの音盤を聞き比べたりしてたが、この第3楽章を聞かせた時の友の反応は「なんじゃこりゃ・・速ぇなぁ・・・・」って感じだった。
そのままぶっちぎりで終楽章も突っ走るのかと思ったが、例のテーマ出現直前のブレーキにのけ反らされる。
しかし、この楽章も、たとえば他の演奏では聴こえてこない♪ゥポゥポゥポゥポ♪というホルンの裏拍が明瞭に聴こえたり、からみつくような他楽章の断片が「ここで鳴ってるよ」とでも言うように聴こえてきたりと耳が離せない。
そして、しなやかでバネの効いたリズム感の心地良さ。
最後のフェルマータが、これまた特別長くて、これじゃフライング拍手も無理だわな。
この演奏を聴いた友人Sは、後日、「火の鳥」がフィルアップされた同演奏を買っていたっけ。
昨夜、この演奏をCDで久しぶりに聴いて、回るレコードの前で頭に血を昇らせていた思春期真っ只中の自分を思い出していた。
ある時期、むちゃくちゃ惹かれても、時が過ぎると全く見向きもしなくなったり、全然浸れなくなったりする盤もあるが、この演奏は、まだイケる。
今の自分が「新世界より」を聴くのだったら、それこそ、上記の4種とかノイマンとか他にいろいろ手は伸びるけども、バーンスタインNYP盤も、またいつか必ず聴きたくなる演奏だ。
ついでの話だが、CDに併録されている2曲のスラヴ舞曲と序曲「謝肉祭」も、イカす名演。
今日のチョイスは、あまりに「ありきたり」で「今さら」かな?
ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界より」
管弦楽:ニューヨーク・フィルハーモニック
指揮:レナード・バーンスタイン
録音:1962年4月16日
この演奏を初めて聴いたのは1971年の10月。
「新世界」の初買いレコードだった。
「パリのアメリカ人」とがフィルアップされていた。
そのころのクラ仲間の持っていた「新世界」は・・・
今、高校のセンセイをやってる友人Sはターリヒ指揮チェコ・フィル盤
今、産婦人科医をやってる友人Mはケルテス指揮ウィーン・フィル盤
今、どこで何やってるか分からない友人Dはセル指揮クリーヴランド管盤(オマケLP付き)
今、どこで何やってるか分からないけど同窓会で会った友人Aはケンペ指揮ベルリン・フィル盤
・・・をそれぞれ所持していた。
私は、皆より遅く「満を持して」(?)購入した「新世界より」がバーンスタイン盤だった。
事前に聴いたことは無く、ほとんどジャケ買いだった。
しかし、この演奏には驚かされた。
上記4種の演奏や、FMなどで聴いていた他の演奏とあまりに違ったから。
第1楽章は、序奏のティンパニのパンチの効いた強打からゾクゾクしたのだが、続く主部は急流下りのようなスリリングさ。その速いこと速いこと。
提示部反復も初体験だった。
反復した後の第2主題の途中で「パチン」と何かが床面に落ちるような音が聞こえたり、時々椅子のギシギシ音が聞こえたりと、音だけながら、まるで眼前で演奏しているみたいな臨場感があった。
結尾ではさらにアッチェランドがかかって、いやはや、こりゃすごい・・・と思ったもの。
第2楽章のテンポは、後年のイスラエル・フィルとの演奏には及ばぬものの、それでも15分弱。
既聴の演奏よりずっと丁寧に、思い入れたっぷりに演奏していたと思ったものだ。
冨田勲の劇伴における男声合唱風シンセ・サウンドを思わせるような中間部にしびれた。
第3楽章は、またも快速テンポで、ヤケボックリに火が点いたみたいなはじけっぷり。
当時は、友達とレコードを持ち寄っては、互いの音盤を聞き比べたりしてたが、この第3楽章を聞かせた時の友の反応は「なんじゃこりゃ・・速ぇなぁ・・・・」って感じだった。
そのままぶっちぎりで終楽章も突っ走るのかと思ったが、例のテーマ出現直前のブレーキにのけ反らされる。
しかし、この楽章も、たとえば他の演奏では聴こえてこない♪ゥポゥポゥポゥポ♪というホルンの裏拍が明瞭に聴こえたり、からみつくような他楽章の断片が「ここで鳴ってるよ」とでも言うように聴こえてきたりと耳が離せない。
そして、しなやかでバネの効いたリズム感の心地良さ。
最後のフェルマータが、これまた特別長くて、これじゃフライング拍手も無理だわな。
この演奏を聴いた友人Sは、後日、「火の鳥」がフィルアップされた同演奏を買っていたっけ。
昨夜、この演奏をCDで久しぶりに聴いて、回るレコードの前で頭に血を昇らせていた思春期真っ只中の自分を思い出していた。
ある時期、むちゃくちゃ惹かれても、時が過ぎると全く見向きもしなくなったり、全然浸れなくなったりする盤もあるが、この演奏は、まだイケる。
今の自分が「新世界より」を聴くのだったら、それこそ、上記の4種とかノイマンとか他にいろいろ手は伸びるけども、バーンスタインNYP盤も、またいつか必ず聴きたくなる演奏だ。
ついでの話だが、CDに併録されている2曲のスラヴ舞曲と序曲「謝肉祭」も、イカす名演。
Symphony 9 / Carnival Overture / Slavonic Dances | |
Dvorak,Bernstein,Nyp | |
Sony |
もう随分聴いていませんが、なんだか久しぶりに聴きたくなってきましたよ。でもこの時間にはちょっとムリですねぇ。
私は、これが初めて買ったバーンスタインのLPでもありました。17cm盤はいくつか買ってましたが・・・。
子どもの頃(あるいは子どもの終わりごろ)に出会った演奏ってのは愛着があるものですね。
そう言えば、LBの「モルダウ」は、どんなだったか?久しく聴いていませんね。