静かな場所

音楽を聴きつつ自分のため家族のために「今、できることをする」日々を重ねていきたいと願っています。

伊勢少年少女合唱団第12回おんがく会

2019年04月08日 21時32分30秒 | コンサート
 昨日は、伊勢少年少女合唱団「第12回おんがく会()」を聴いてきました。
 毎年楽しみにしている音楽会ですが、昨年は、ちょうど入院時期と重なってしまい聴くことができませんでした。
 今回、2年ぶりに聴かせてもらい、この子たちの2年間の間の(合唱団としての)成長ぶりに驚き、大いに感動しました。
 もちろん、技術面をはじめとして、今後も取り組んでいかなければならない課題のようなものはあるでしょう。
 しかし、そんな(アラ探しみたいな)ことに意識がいくことはほとんどありませんでした。



 
 私は、けっこう前の席で聴いていました。
 アルト・パートの前でしたので、バランス的にはちょっと偏っていましたが、何の問題もありませんでした。
 聴いていて感じたのは、ここで聴いている音楽は、多くの学校で行われている「授業での『音楽』」や、コンクールに向けて頑張っている部活動としての「音楽」とは、大きく異なった音楽であるということでした。
 この子たちの全身から発する「歌心」(音楽する心)、「ムジチーレン(musizieren)」の気持ちがこっちにビンビンと伝わってきて、言葉にできない不思議な幸福感を味わいました。
 そして、音楽(合唱)をする上で、実は最も大切にしなければならない部分のみに力を注ぎ、ここまで育ててこられた指導者陣のご努力を思いました。

 2018年度の活動記録を見たらお分かりだと思いますが、一年間で、実にたくさんのステージを踏んでおられます。




 マルタ共和国での「国際青少年音楽祭」への参加、音楽宅急便での飯森範親指揮名古屋フィルとの共演、F1グランプリ決勝での国歌斉唱、ケアハウスや老人ホームでの慰問コンサートなどなど・・・・それらのひとつひとつが子ども達を大きく成長させるチャンスであったことでしょう。
 そのチャンスをチャンスとして生かしてこられた指導者の皆さんも素晴らしいと思いました。



 どのステージも楽しませてもらいました。
 年齢も身長も、もちろん発達段階もまちまちな総勢33人(高校生二人。中三4人、中二2人、中一五人、小6八人、小5二人、小4五人、小3三人、小2ゼロ、小1二人)があらゆる局面で助け合い支え合っていました。
 みんながナレーターやソロを受け持つ場面がありました。
 芸達者な子もいれば恥ずかしがり屋もいました。
 それぞれが、その子特有のムードを出していました。
 そんなことは音楽(合唱)のテクニックとは直接には関係ないことだと思われるかも知れませんが、でも、この合唱団の魅力を支えている根源は、この(ありきたりに言うと)「チームワーク」にあるのだと感じました。
 指導者陣が日頃から何を大事に子どもたちの合唱活動に携わってこられているのか、こんなところにはっきり表れていますね。
「育てたように子どもは育つ」んですね。

 今、映画「ザ・サウンド・オブ・ミュージック」をもう一度観たくてたまらないし、昔は出ていなかった収録曲の多いサントラ盤を聴きたい気持ちがすごく高まっています。
 昨日の子ども達が何度も聴かせてくれた高いポジションの澄んだロングトーンや、たくさんあるけども、ひとつだけ挙げるとすれば、いかにも心地よさそうに何度も繰り返された「ひとりぼっちの羊飼い」での身振りと歌声が一体化した幸福感いっぱいの姿が、私のそんな気持ちを誘発したのですね。
 いやホント、いい演奏会ってね、終わった後ずっとずっと形を変えて、聴き手の心になにかしら波風を立て続けるものなんですよ。

 そして、なんと!
 昨年、マルタで共演したSOFA合唱団が、今年は伊勢にやってきて再び共演するとのことです。

 これは必聴ですね。




 

・・・「音楽会」ではなく「おんがく会」と記しているのは以前からで、何か訳があるのでしょうね。


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