静かな場所

音楽を聴きつつ自分のため家族のために「今、できることをする」日々を重ねていきたいと願っています。

ブルックナーの交響曲第7番をシューリヒトの指揮で聴く

2022年02月01日 12時51分05秒 | ブルックナー
今日から2月。
立春ですね。
外気はまだまだ寒いようですが、窓を通しての陽射しは確かに輝きを増しているように感じます。

ブルックナー/交響曲第7番(改訂版)

カール・シューリヒト指揮
ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1964年9月

グランドスラム盤(GS-2233)


この演奏(録音)、楽器の聴こえ方
が変わっていて、けっこうアンバランスですね。でも、聴いていて煩わしさや違和感はなく、むしろ、その滋味溢れる響きや新鮮な音量バランスが耳をくすぐり気持ち良いことこの上なしって感じです。
他の演奏ではとかく埋没気味のフレーズが明瞭に聴こえてくると、本当にうれしい(?)。ブルックナーの書いたメロディを隠さず白日の元にさらしてくれる愛情、とでも言いましょうか?
特に第4楽章は、私としては朝比奈のフローリアン・ライヴと並ぶベストです(方向性は全く違う演奏ですが)。
何度も書いていますが、私はこの第4楽章が大好きです。ブルックナーの交響曲フィナーレの中でとりわけ明るく、未来肯定、人生肯定を強く感じさせるからです。

さて、1970年代中頃の一時期、私は友人たちと共同で通販業者からレコードを購入しておりました。毎月、びっしりと文字で埋まった手書きのリストが送られてきました。そこには、国内盤では出ていないディスクや、国内盤よりずっと安いディスクがずらりと記されていて、あれでもないこれでもないと、チェックを入れていたものです。
「田舎」のクラシック音楽好きにとっては、まことにありがたく楽しみな「営み」でありました。
この演奏も、最初はその通販で入手した1枚でした。ノンサッチ・レーベルの1枚もの。新品ながらちょっとチリチリ音があり、アメリカのレコードってこんなものかと思いましたが、明るく鮮明な音質にはおおいに魅了されたものです。

それまで聴いていたブルックナーの7番は、フルトヴェングラーのLP、カラヤンの来日ライヴ(73年)など、いずれも重心が低く重暗い印象でした。シューリヒト盤は、それらに次いで出合ったと記憶していますが、その明るく見通しの良い響きにはおおいに魅了されました。その印象は今聴いても同じです。

手持ちディスクは、ノンサッチのLP以降、日本コロムビア(DENON)、スクリベンダム、タワコレと来て、昨日はグランドスラム盤で聴きました。この復刻は(イヤホン鑑賞ですが)かなりいい感じです。

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