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久しぶりにショルティのレコードに針を下ろすと、もう最後まで聴いてしまいますね。
やっぱりサー・ゲオルグは期待を裏切らないです。
生真面目で融通のきかないインテンポ一徹の演奏ですが、こういうアプローチが、やっぱり、ぴったり来ます。
「ベートーヴェンの1番はこうなんだ」って、確信に満ちたような混じりっ気なし色気なしの演奏。その素晴らしさ。
昨夜、某ピアニストのbachを聴いて辟易したんですが、その鬱憤も晴れますね。その演奏はおそろしくクリアな音で指は回りまくっていましたが、昔から馴染んだバッハのコラール前奏曲が、技巧のデモンストレーションの道具みたいに痛々しく聞こえて無念でした。
それに比して、何よりも作曲家、作品への敬意が感じられるショルティ氏の姿勢には好感が持てます。
p(ピアノ)、pp(ピアニシモ)の描き分けも判で押したみたいな律儀さですが、少しも嫌味でない。
そして、フィナーレは程よく快速モード。
シカゴ響の音色は磨きに磨かれて、もう「透明」寸前の淡さですね。
あぁ~、天気はどんより曇ってますが、朝からいい気分。
追記:このレコードの解説にはショルティ氏のインタビューも載っていて、それも興味深いですよ。ウィーン・フィルと録った3曲の交響曲やトスカニーニとの出会い、フルトヴェングラーとの出会い等など。
ショルテイは、最近聴いていませんが、記憶に残っているのは、ワルハラ城への神々の入場です。これは、震えました。顔も好きなんですが。
さっき、お宅の方もお邪魔させていただきましたよ。
ショルティのワルハラ・・・全曲からの演奏でしょうか?
彼のパワフルな一面がよく出ている演奏だと思いますね。
今は、LPを聴く機会がなくなってしまい聴くことはありませんが、CDでありますか? もう一度聴いてみたいです。
表紙が、大阪フェスティバルホールのもののようです。
セットで3000円。25年前の当時としては中古としても破格でした。筋肉質の逞しい、男臭いベートーヴェン。ショルティは良かったです。
ところが、解説書が付いていませんでした。だから安かったんですね。
ですから、ショルティのインタビューは読んでいません。残念です。
当時、リアルタイムで聴いたのは3、5、6、7、8、9番でした。
このセットとカラヤンの62年盤全集と込みで3000円くらいでゲットしました。
解説書もLPセットの魅力のひとつですよね。