遊月(ゆづき)の日々これ修行なり~

パワースポット研究家(おたる案内人)でセラピスト遊月のブログ
【パワースポットニッポン(VOICE)北海道担当】

人と比べて差を埋める人

2024-08-22 09:50:00 | 遊月の本棚・映画館
人と比べてもしょうがない。
私は私だ。
私の持っているものを見て、それを伸ばしていくだけだ。

これは、何度も何度も言い聞かせてきたことです。


ココノススキノのお気に入りの場所


それは誰かと比べてしまった瞬間に、足元がぐらぐらして、悲しみにとらわれてしまう可能性があるからです。

多分1番最初に自分が、誰もが持っていそうな大切なものを持っていないと強く感じたのは、小学校三年生。
仲良くなった友達の家に遊びに行った時です。

ちなみに、我が家は外出に厳しくて(そうえば母だけではなく元夫も外出許可をくれない人でした笑)。

学校から家に帰ってしまうと、「友達の家に遊びに行く」許可が下りないことが多くて。
そのため委員会があったとか何か理由をつけて遅く帰る方法で、私は友人の家に遊びに行っていました。

その時も学校帰りに友達の家に遊びに行きました。
つまり友人が帰宅した場面に遭遇したわけです。

ドアを開けると玄関に取り付けてあるベルがカランコロンとなって。
その音をきいたらしい友人の母親が、リビングから玄関まですっ飛んできました。

え?わざわざどうしたんだろうと驚いていると、私を見て、まぁいらっしゃい的な声かけを一通りしたあと、
「おかえり」
とぎゅっと娘を抱きしめて、ランドセルを奪い、背中をそっと押して居間まで連れて行きました。

そしてリビングに着くとソファーに座り、
「今日学校でどんなことがあったの」と笑顔で質問するのです。
もちろん詰問するのではなくて、優しく、いかにもあなたのことが知りたいの,という態度で。

特に出来事があったわけではなく、
「今日クラスの男子がこんなことで先生に怒られた」
と言うレベルの話をしていたと思うのですが。
それをお母さんは真剣に、「そう、大変ね」とか「気をつけなくちゃね」などと相槌を入れながら、じっと娘の顔を見てニコニコ聞いていたのです。

私は、このお母さんは今日はお友達が来ているから、「ドラマのようなお母さん」を演じているのかと思いました。

その後もケーキと紅茶を持ってきてくれて
(普段からケーキあるん?え?)
居間の自分の席らしき場所に置かれた手芸の
籠から何かを取り出し、レースを編んでいました。

(ええええ?レースって人がこうして編めるものなの?という衝撃)

時々色々と優しい声をかけてくれるのですが、それがドラマでお母さんの姿そのもので。
本当にこの人は人がいるのでカッコつけてずっと演技をしてるんだと思ったんです。
なぜなら、我が家でそんなことをしている母親を1度も見たことがないからです。

それまで私は、テレビの中で行われている「母親」的な所作は、あくまでもドラマであって、現実ではないと思っていました。
完全に頭の中で分けていたので、自分の母親がおかしいとか、そんなことを考えた事はなかったのです。

友人の部屋に行き改めていつもあんなふうなのか聞くと、
「いつもあんな風にウザクしてくる」
的なことを言っており。
あれば通常のことなんだと愕然としました。

本当に何かがグラグラと動いていくような気がしました。
その時に思ってしまったのです。

もしかしてうちはおかしい?
生まれた家でこんなにも差がある?
私は損している?

そらからいろんなことが、他の一般的なお家のあり方と違っていると感じるようになりました。

でもそれを自分の表面、というか意識の前面に出してしまうと、生きていくのがしんどいし、悔しいとか、いろんな感情が湧き出てきます。
そのため「人と比較しない」「自分の与えられた環境でできることをやっていく」
などと毎日のように言いきかせて生きてきた。

じゃないと、人と比べては悲しくなって何もしたくなくなってしまうから。

「ルックバック」と言う映画を見ました。
少年ジャンプで連載していた「チェンソーマン」の作者が描いた読み切りの作品を映画化したもので。

連載じゃないですからそんなに長くはなく1時間ちょっとの作品でした。

 6月に上映が始まり、最初は少ない映画館で上映されていたのですが、口コミで広がり上映する会場が増えていたとありまして。

私もその読み切りの作品を読んでいたのですが、改めて映画で見てみたいと、わざわざ映画館に足を運びました。

「クリエイターに刺さりまくる」触れ込みでしたが。
クリエイターかどうかは分かりませんが、自分よりすごい才能を持っている人に出会ったときの主人公のあり方が確かに刺さりました。

小学校4年生の主人公は、漫画がうまいということで、学校新聞で四コマ漫画を連載させてもらっていたのです。
ところがある時、引きこもりのとある生徒が自分と並んで掲載された漫画を見て、その才能の差に愕然とします。
散々自分たちを褒めていたクラスメイトたちが、
「こうして並べてみると、主人公の絵は大したことないんだな」なんて言ってくる始末。

そこで落ち込むのではなくて、私より漫画が上手い小学校4年生がいるのは許せない!と走って家に帰り、上手くなる方法をネットで検索し、たくさんの参考本を買ってきて、ただただひたすらすべての時間を書くことに費やしていくのです。

そういくのか、と。

これは実力のお話で、積み上げていけば変わっていくものであり、持って生まれた環境に対するコンプレックスとはまた別のお話ですが。

それでも未来は自分の手で変えられるんだと改めて感じました。

そういえば、同じように普通じゃない環境を子供たちに与えてしまったと責任を感じていたのですが。
謝っても息子たちはなんとも思ってないよと額面通りの答えをいうだけで、それが本音かどうかはわからないのですが。
娘は、これが自分の生まれた環境だし。
自分のことが好きだし、環境を変えられるのは自分だし。
確かに色々足りないのかもしれないけど、その中でママは、ママもできることを精一杯やってるし。
それに何よりママといると楽しいし、この生活が好きだよと答えてくれます。

どんな環境に生まれても、受け取り方は人それぞれなのだと思います。

「ルックバック」、なんとこれからさらに上映会館が増えるようなので、機会があったらぜひ見てください。
通常は2000円ですが、時間が短いと言うことで1700円で見ることごできますよ。

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