茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

ピアニスト三浦友理枝

2006-05-20 23:46:31 | 思い出の人/素敵な人
 その昔、私はピアノを習っていた。私の世代ではピアノが流行っていて、小学生位から近所の子供がこぞって習いに行っていた。叔母が先生であることもあり、ピアノは私にとって身近な楽器でもあった。
 バイエルから始まり、ハノン、ブルグミュラー、ツェルニー、ソナチネ、ソナタ、その辺りまで習った気がする。 近所のピアノの先生から才能があると言われて、特別レッスンを受け、NHKのピアノ番組の公募試験を受けに行ったこともある。その時はブルグミュラーの“貴婦人の乗馬”を弾いたが、とにかくあがってしまってだめだった覚えしかない。美しい曲は好きだけれど、ツェルニーなど練習曲が大嫌いで、いい加減なお稽古しかしないので、あまりの練習不足に先生に叱られたこともある。そんな状態だからうまくなるはずがない。結局中学生に入ってやめたが、しばらく、好きな曲を弾いたりして楽しんでいた。思い出の曲は渚のアデリーヌ、戦場のメリークリスマス、キラキラ星、月光。だが、最終的には全く弾かなくなり、ピアノも手放してしまった。今はもう指も自由に動かないだろう。
 何がどうして才能があると言ったのか、今となってはその先生に聞いてみたいものである。自分では練習嫌いだし全然上手にならないし、外で遊ぶ方が楽しかった。たいした練習もしない娘をせっせとお稽古に連れて行き、月謝を払ってくれた親に感謝すると共に、期待に添えず申し訳ない気持ちもある。でも、お蔭様で今でもピアノの演奏を聴くとほっとするし、他のクラシック音楽を聴くのも大好きである。五感で感じるものは小さい頃に体験すると一生何かしらの形で残るようだ。

 先日、三浦友理枝さんピアノリサイタルのお誘いがあった。前職客先部長さんのお嬢様で、最初のリサイタルでお会いした頃高校生だったお嬢様は、その後欧州で数々の賞を受賞、ピアノの腕を磨き、昨年日本でCDデビューを果たした。私もCDを購入したが、透明感のある音で、就寝前に聴くと本当にリラックスする。
 美しいお嬢様、穏やかなお人柄のお父様、優しそうなお母様はご家族としても素敵なハーモニーを奏でていて、いつもリサイタルでお会いできるのを楽しみにしている。CDもいいけれど、生の演奏はもっとすばらしい。そんなわけで宣伝させて頂きます。
 これから益々活躍が期待される若きピアニストの生演奏が聴ける貴重な機会、ご興味ありましたらご友人とお誘い合わせの上、皆様もお運び下さい。美しい方の美しい音色で日頃の疲れを癒し、優雅な気分になりましょう!
日時: 6月28日(水) 19:00-
場所: サントリー小ホール http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/
代金: 3000円/枚
曲目: クレメンティ ピアノソナタ嬰へ短調 
     リゲティ ピアノのための練習曲より2番「開放弦」/10番「魔法使いの弟子」
     シマノフスキ ポーランド民謡の主題による変奏曲
     ショパン 即興曲第1番変イ長調/即興曲第3番変ト長調/12の練習曲

三浦友理枝さん公式HP   http://www.avexnet.or.jp/classics/yurie/

 毎回聴いて帰ってくると、やっぱりもうちょっと頑張っておけばよかったな、などと練習嫌いを一瞬忘れて後悔してみる私である。辞めてもやっぱりピアノは好きなのだ。

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6 コメント

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五感で感じるもの (飛翔)
2006-05-21 09:17:07
確かに、小さい頃、五感に訴えかけてきたものは

どこかに残っている様ですね。

私も小学校4年から中学1年までピアノを習いましたが

たまごさんと同じで、練習大っ嫌い人間でした。

結局ピアノの道に進むような事は無かったのですが

いまだに、40年前のピアノが傍にあり

年に1~2回、好きな曲をポロンポロン弾くのですが

指が思うように動かず、その内嫌になってやめます。

それでも、関わらせて貰った事に、今は感謝です。

>家族としても素敵なハーモニーを・・・

これからも、生演奏の素晴らしさに、人との出会いに

胸をときめかせていきたいですね。
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ピアノ (m-tamago)
2006-05-21 17:38:27
飛翔さん、コメントありがとうございます。

やはり好きでないものは続きませんね。三浦友里枝さんの場合は3歳から始めて、お父様は一度も止めたいという言葉を聞いたことがないそうです。すばらしい。



>これからも、生演奏の素晴らしさに、人との出会いに

胸をときめかせていきたいですね。

本当に、人との出会いに感謝です。

返信する
ピアノ (りんず)
2006-05-21 22:12:45
小学生の頃、クラスの殆どがピアノを習ってました。

当然私も!と思ったら、音感がない、ピアノは一生は続けないだろう

と言う理由で茶道になりました。

ピアノの理由はわかったけど、何故お茶?と当時は

思ったのですが今となっては母に感謝してます。

でもピアノに限らず音楽は大切で、子供の頃に

何か音楽をしていた人は今でもとても羨ましく思ってるの。

何度か音楽教室に入ろうかと思った時期があったけど

その分をお茶に費やしますわ。。。
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三浦友里枝さん (ゆりかもめ)
2006-05-21 22:30:05
三浦友里枝さん、美しい方ですね。ファンになってしまいそうです。お知り合いだというタマゴさんがうらやましいです。



私は熊本マリさんのコンサートに何回か行ったことがあります。

そのときに何度もアンコールで演奏してくださって、最後は一部のお客さんが帰りかけていたにもかかわらず(帰ってしまったお客さん失礼ですよね)1曲演奏してくださって、それからよけいにファンになりました。



また三浦友里枝さんの演奏も聴いてみたいです。

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ピアノ (m-tamago)
2006-05-23 20:32:14
りんずさん、やはりピアノが流行っていた世代ですよね。

ピアノに向かない御蔭で茶道を習うことになったとは、不思議なものですね。りんずさんは長くお茶に親しまれているんだ、羨ましい。御蔭で私もお会いすることができてお母様に感謝です。



みんなの前でピアノやバイオリンをひけるといいなあと思いますよね。

私もピアノはだめだったので、お茶で頑張りますわ。。。









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三浦友里枝さん (m-tamago)
2006-05-23 20:36:44
ゆりかもめさん、ファンになってください!

三浦友里枝さん、美しいですよ~、リサイタルに来て頂ければご紹介できるのですが(笑)。



熊本マリさん、ピアニストですか?生演奏はいいですよね。

友里枝さんも色々活動なさっているようなので、HPで見て、関西方面でリサイタルあったら行って上げてください。
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