(2)より 「なぜ日本だけが、そこまでひどい状態になってしまったのか」ということでした。 「戦争で負けたから」という答えは明らかな間違いです。
世界中に戦争で負けた国はたくさんある。けれども現在の日本ほど、二一世紀の地球上で、他国と屈辱的な従属関係を結んでいる国はどこにも存在しないからです。
そのことは第三章で紹介した、イラクが敗戦後にアメリカと結んだ地位協定の条文を読めば、誰にでもすぐにわかってもらえるはずです。
「密約の歴史について書いてくれ」
その点について、ずっとモヤモヤしたものが残っていました。もうひとつウラの構造があることはたしかなのですが、それが何かが、よくわからなかったのです。 そんなある日、「密約の歴史について書いてくれませんか」
という出版社からのオファーがあったので、よろこんで引き受けることにしました。以前からずっと、調べてみたいと思っていたことがあったからです。
じつは戦後の日本とアメリカのあいだには、第五章で書いた、
「裁判権密約」
「基地権密約」
「指揮権密約」
です。その問題について一度歴史をさかのぼって、きちんと調べてみたいと思っていたのです。
指揮権密約とは、一言でいってしまえば、
「戦争になったら、自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う」という密約のことです。
世界中に戦争で負けた国はたくさんある。けれども現在の日本ほど、二一世紀の地球上で、他国と屈辱的な従属関係を結んでいる国はどこにも存在しないからです。
そのことは第三章で紹介した、イラクが敗戦後にアメリカと結んだ地位協定の条文を読めば、誰にでもすぐにわかってもらえるはずです。
「密約の歴史について書いてくれ」
その点について、ずっとモヤモヤしたものが残っていました。もうひとつウラの構造があることはたしかなのですが、それが何かが、よくわからなかったのです。 そんなある日、「密約の歴史について書いてくれませんか」
という出版社からのオファーがあったので、よろこんで引き受けることにしました。以前からずっと、調べてみたいと思っていたことがあったからです。
じつは戦後の日本とアメリカのあいだには、第五章で書いた、
「裁判権密約」
「基地権密約」
「指揮権密約」
です。その問題について一度歴史をさかのぼって、きちんと調べてみたいと思っていたのです。
指揮権密約とは、一言でいってしまえば、
「戦争になったら、自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う」という密約のことです。