舞姫

ひぐらし日記

実は「日本」は「属国」だった…日、米密約  本当か?(5)

2023-03-13 | 日記
  徹底的に隠された取り決め    吉田もクラークもマーフィーも、この密約は、
「日本国民に与える政治的衝撃を考えると、当分のあいだ秘密にされるべきである」 
という意見で一致していたということです。
 結局その後も国民にはまったく知らされないまま、これまで六〇年以上経ってしまった
わけですが、考えてみるとそれも当然です。
   外国軍への基地の提供については、同じく国家の独立を危うくするものではありますが、
まだ弁解の余地がある。基地を提供し駐留経費まで日本が支払ったとしても、それで国が
守れるなら安いもの…。要するに、それはお金の問題だといって、ごまかすことができるからです。

 しかし、軍隊の指揮権をあらかじめ他国が持っているとなると、これはなんの言い訳もできない
完全な「属国」ですので、絶対に公表できない。 そもそも日本はわずか五年前(一九四七年)に
できた憲法9条で、「戦争」も「軍隊」もはっきりと放棄していたわけですから、米軍のもとで軍事
行動を行うことなど、公に約束できるはずがないのです。 ですから、一九五一年一月から始まった
日本の独立へ向けての日米交渉のなかでも、この軍隊の指揮権の問題だけは、徹底的に闇のなかに
隠されていきました。 この「戦時に米軍司令官が日本軍を指揮する権利」というのは、アメリカ
側が同年二月二日、最初に出してきた旧安保条約の草案にすでに条文として書かれていたもので、
その後もずっと交渉のなかで要求し続けていたものでした。 しかし、日本国民の目にみえるかたち
で正式に条文化することはついにできず、結局独立後にこうして密約を結ぶことになったのです。