旅の途中で

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ベルギー王立美術館展

2007年04月30日 22時11分22秒 | アート
今日は大阪の国際美術館で開催中の、「ベルギー王立美術館展」に行ってきました。
ベルギー王立美術館は、ブリュッセルにある大きな美術館です。
数年前にブリュッセルに行った時に訪れたんですが、10時開館と共に入って閉館(確か17時~18時頃)まで見ていたという、思い出深い美術館です・・・
丸一日かけて見るくらい、充実した内容だったんです。

ちなみに、今まで訪れた大好きな美術館の中で、メトロポリタン、プラドと並んで(私的に)上位にくる素晴しい美術館です。
そんなベルギー王立美術館の作品と再会できるんだから、本当に今日という日を心待ちにしていました。

16,17世紀の画家~20世紀の画家まで、幅広く展示されています。
ルーベンス、ヴァン・ダイクなどの昔の画家も良いんですが、私はやっぱり20世紀の画家が好きです。
アンソール、マグリット、デルヴォー、スピリアールト。
どれも刺激的で感受性豊かで、ベルギーの画家は独特の感性を持っているなぁと感動しました。

あと、これは昔の人なんですが、ブリューゲル!!
ブリューゲル(父)の作品と言われている「イカロスの墜落」をまた見ることができて、すごく嬉しかった。

「イカロスの墜落」
有名なイカロス神話を題材にしていますが、主人公のイカロスは海に墜落して足だけが小さく見えている状態。
そのすぐ脇では、何事もなかったかのように農夫が淡々と畑を耕しています。
このそっけなさが最高におもしろい絵です。

「怒れる仮面」
大好きな20世紀の画家、ジェームス・アンソールの作品。
彼は、仮面を被った人間や、擬人化した骸骨をモチーフにして、たくさんの風刺画を描いています。
一見、淡く優しい色調の中にいる、仮面を被った人達が不気味です。

彼の作品ではとても有名な、「燻製ニシンを奪い合う骸骨たち」も来ています。

「オステンドの港」
レオン・スピリアールトという画家。
彼の描く絵はモノトーンが多く、暗くて圧迫感があり、病的でさえあります。
実際、彼自身精神的に病んでいたと思います。
でもだからこそ、彼の絵はとても魅力的なんです・・・

「夜汽車」
マグリットと並んで、シュールレアリスムの代表的な画家である、ポール・デルヴォーの作品。
彼の絵はとっても無機質です。
人間を描いても、まるで石膏像のような感じがします。
この作品は、夜の駅に止まっている夜汽車と、それを見ている少女の絵なんですが、非現実的で夢の中に引きずり込まれそうな気がします。

「光の帝国」
今回一番楽しみだった、マグリットの作品。
この絵はとっても有名なので(多分教科書なんかにも載っていると思われます)、見たことのある人は多いと思います。

空は昼間の青空なのに、その下に建っている家の周辺だけ夜になっているという、不思議な絵です。
もう、この絵を見るのが目的で来た様なものだったので、しばらく絵の前から動けませんでした・・・
マグリットは本当に大好きな画家なので・・・


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今後楽しみな展覧会

フィラデルフィア美術館展
マティス、ゴッホ、クレー、ゴーギャン、ピカソ、ルソー、マネ、モネ、カンディンスキー、シャガール、ドガ、セザンヌ、オキーフ・・・・
このラインナップだけで、わくわくしてきます

7月14日から京都市美術館で開催。