旅の途中で

絵のこと音楽のこと本のことetc・・・趣味全開でスケッチスケッチ!

最近読んだ本

2012年10月30日 23時53分28秒 | 
 儚い羊たちの祝宴 米澤穂信 著

米澤さんは、読むたびに作風や文体がコロコロ変わるので、いつも新しい驚きを与えてくれます。

この本も、米澤さんの意外な魅力に気付かせてくれた本でした。

今までに読んだ米澤さんの本は、現代の若者を扱った物ばかりだったんですが、この物語ではもっと昔の日本が舞台になっています。

いつの時代かは、はっきり書いていないのでわかりませんが・・・

「お嬢様」とか「使用人」とか「お屋敷」とかが出てくる時代です。

この本は、5つの短編からできていて、それぞれは独立した話になっているんですが、どの話にも「バベルの会」というキーワードが出てきます。

「バベルの会」は、お金持ちのお嬢様たちが通う大学にある文学サークルの名前で、5つの短編に登場するお嬢様たちが所属しているという設定になっています。

何不自由なく育てられてきたお嬢様と、常に影のように付きそう使用人。
大学まで行かせてもらうお嬢様が、いつも幸せと言うわけでもなく、年中休みも無くお嬢様に尽くす使用人が、決して不幸を感じているわけでもない・・・という、複雑な関係がなんだか不気味です。

そして、贅沢で華やかな生活の中でゆがんだ感情が渦巻いていって、ついには悲惨な事件を引き起こしてしまう過程が怖いです。

文章はすべて「お嬢様」または「使用人」の立場から一人称で書かれています。
そのせいで、言葉使いがとても美しくて読んでいて気持ちが良いです。

まぁ、その気持ちのよい美しい文章が、怖さをいっそう引き立たせているんですが・・・

どの話も最後に驚きの展開が待っていて、すごく面白かったです。
私は特に「玉野五十鈴の誉れ」というお話が好きです。
とにかく、細かく張り巡らされた伏線が芸術的なんです。
ラストは衝撃で背筋がぞくっとしました。

だけど、ただ単に怖いだけじゃなく、読んだ後に心が切なくなる短編です。

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次は、高村薫の「神の火」を読みます。
上下2巻だから、結構時間かかりそう。



最近読んだ本

2012年10月18日 23時16分09秒 | 
 舟を編む 三浦しをん 著

少し前に話題になっていたこの本、遅ればせながら読みました。

物語は、出版社の辞書編集部で働く様々な人達の熱意の下に、一冊の辞書が出来上がるまでを描いた内容。

はっきり言って題材は地味です。
内容も、特に波乱万丈で派手な事件が起こる訳でもありません。

それでも、この本が売れたのは当然というか、すごく納得できました。

「宝物にしたい本」という言葉がぴったりなくらい、暖かい本だなぁと思います。
きっと、「大切にしたい」と感じる人が多かったから売れたんだと思います。

主人公の馬締(まじめ)を初め、個性的な編集部の面々や辞書作りに協力している学者先生、製紙工場の人達など、辞書作りに命を懸けている人達が、たまらなく魅力的です。

馬締が恋をする料理人の女性も、料理に対してものすごく情熱をかけています。

この本に出てくる人達は、みんな何かにひたむきに取り組んでいるんです。

「言葉」のひとつひとつに感動する登場人物達に、こちらも感情移入してしまって、一緒になって感動したり面白がったりしてしまいます。

この本を読んでいる間、一人でにやにやしたり涙ぐんだりしていました・・・
電車の中で

「辞書作り」を題材にしている本だけに、とても言葉使いが奇麗なのも良かったです。
流れるようにすらすらと読めてしまいます。

辞書ができるまでの裏側が見れたのも面白かったです。

まさか・・・まさか、一冊の辞書を作るためにあれだけの年月がかかるなんて・・・

思ってもみなかったです

まさに一生をかけた仕事なんですね・・・

長らく辞書と言う物を手に取っていませんでしたが、辞書を見る目は確実に変わりました。

子供の頃に知っていれば、それこそ学校で使う辞書の扱いも変わっていたかも・・・(汗)

とにかくすごい本です!
地味だけど、ものすごい本でした。





最近読んだ本

2012年10月12日 23時17分01秒 | 
 ビブリア古書堂の事件手帖 三上延 著

現在3巻まで出ているこのシリーズ、無事3巻まで読み終わりました。

1巻のしょっぱなから激はまりしちゃいましたが、最後までめちゃくちゃ面白かったです!!

古本屋さんが舞台というだけで、本好きにはウキウキする設定なんですが、中身も本のうんちくがいーーーっぱいつまっていて、ヨダレものでした。

はずかしながら、作中に出てくる本は全然読んだ事なかったんですが・・・
本にまつわるエピソードやうんちくに触れると、一度読んでみたいなぁと思わずにはいられません。


あ、もちろん本の豆知識が「ビブリア~」の主題じゃありません。
タイトルの通り、本を通じて繰り広げられる謎を、古書店の女性オーナーが鮮やかに解いていくというお話です。

謎解きも純粋に面白いんですが、やっぱり本好きとしては!電子じゃなくて紙媒体としての本が好きな私にとっては、豆知識系についつい惹かれてしまいます


ちなみに、3巻を通して紹介される本の中で、特に私が読んでみたいなぁと思ったのは、

ロバート・F・ヤングのSF小説「たんぽぽ娘」です。

私は結構SFも好きなんですが、レイ・ブラッドベリみたいに、SFなんだけどノスタルジックな雰囲気も感じる作品も好きなので、多分「たんぽぽ娘」も好みだと思うんです。

あと、宮澤賢治の「春と修羅」。
作中に少し文章が引用されているんですが、ものすごく美しい文章なんですよね。
少しの引用でもこれだけウットリできるんだから、全部読んだらすごそうです・・・

「ビブリア古書堂~」のあとがきで、まだこれからも続くという事が書いてあったので、4巻が発売されるのが楽しみです!

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そして今読んでいるのは「舟を編む」。
今度も本が主題になっている物語です。

1ページ目の1行目を読んだ瞬間から、完全に虜になりました

出版社に勤める主人公達が辞書を作るお話なんですが、これまた言葉に対するこだわりとか知識に触れる事ができて面白いです。

本(この場合辞書ですが)に対する愛情が溢れ出ているんですが、しかも文章がめっちゃ美しいです。
めっちゃ美しい文章を書きますね、この作家さん!
(とかいって、その道ですごい有名な人だったりして。)

これは酔えます・・・




さぬきうどん巡り

2012年10月08日 21時17分29秒 | そのほかのこと
昨日は、香川県にうどん巡りに行って来ました

実は、ずっと前々から一度行ってみたいと思ってたんですよ。
なので、念願が叶って嬉しい!

朝5時に起きて、朝御飯も食べずに行ったので、香川に到着した頃にはおなかペッコペコ!(途中のインターで我慢できずにたこ焼きに手を出しましたが)

まずは一軒目。



自分で麺をあっためたり、つゆやトッピングを乗せていくセルフのお店です。

一軒目という事で、トッピングは軽く温玉と天かすとネギ。
麺の喉越しが爽やかでおいしかったです。
だいぶあっさりだと思います。関西人好み?



二軒目。

山の中にあるにも関わらず、駐車場はいっぱいで、お店の前にも行列ができていました。
すごいなー、人気なんだな。

一軒目でペコペコだったおなかを刺激されていたので(笑)ここではうどんにイカの天ぷらを乗せてみました。
ボリュームあっておいしかった!

うどんの麺はかなり固め(うっすら芯が残っているくらい)。
私は元々、麺類は固めが好きなので美味しかったです。
出汁は結構濃かったと思います。

さて次は、うどん巡りと同じくらい楽しみだったこちら



「中野うどん学校」です

酒井雄二さんもご卒業された学校です。
私も酒井さんの後輩となるべく、入学しました!



で、こちらが出来上がり。

茹でると太くなるので、細めに切るように言われていたのにも関わらず、切ってみるとやっぱり太い!

生地を足で踏む時は、生徒達がずらっと並んで、音楽に合わせてふみふみしたんですけど、ちゃんと体重かけて踏めてんだかなんだか?って感じで、結構難しいもんだなーと思いました。
(酒井さんもこれやったんやろか。と思ったらちょっと面白い・・・(笑))



そして卒業証書。なんと麺棒付き!・・・家で使うことあるんかな~?

三軒目の前に、腹ごなしにお散歩。



栗林公園です。
この公園の存在は初めて知ったんですが、すごい美しい庭園でした!
バックの山との調和や、点在する日本家屋も素晴しかったです。

途中、すごい雨が降ってきて、お茶屋さんでお抹茶とお菓子を頂きながら雨宿りしてたんですが、古い和室でボーっと雨の音を聴くのは、とても気持ち良かったです。

お散歩でほどよくおなかが空いてきたので、三軒目へ。



ちょっと良い感じのお店です。



ここのうどんもめっちゃ美味しかったです!天ぷらも最高でした♪


翌日の今日、お昼に作ったうどんを頂きました。



見た目はまあまあですか?(笑)
麺はやっぱりめっちゃ太く不揃いでしたけどね
味は美味しかったです!
(生地と出汁を作っておいてくれた、学校の人達のおかげ)




地球三兄弟

2012年10月05日 22時16分47秒 | OT
という訳で、一体どういう感じのバンドなのか?

が、まったく未知数の「地球三兄弟」がデビューしました

新人バンドですが、早速公式ホームページを開設し

シングルCDの発売も決定し

秋ドラマの主題歌に抜擢され

アルバムの話なんてまったく出てないのに、全国ツアーも決まっていて

しかもすでに先行予約も始まっている・・・


という、新人とは思えない破格の扱い

やっぱり個人的には、青いパーカーのOしゃん(おーしゃん)が気になります。
絶対好きだと思う!!
絶対私好みだと思うの

スパ de skyとTHE EARTHが見れるのも楽しみです。

もちろん先行予約も申し込みましたよ
当たるといいなぁ・・・!
ZEPP NAMBAで三兄弟を見たい!


地球三兄弟公式サイトの紹介を見ると、3人とも担当が「ギター・ボーカル・その他」となっているところが楽しみです。

Oしゃんはギター以外にも、ドラム、ベース、カウベル、タンバリン、キーボード(これはできるとは言えない?(笑))が操れるので、一体どんな飛び道具を出してくれるのかが、非常に楽しみです

それにしてもこのバンド、3人中2人が事務所の名誉顧問と顧問という、とんでもないバンドです。

一番年下で優しそうなTHE EARTHの扱いやいかに?



奈良美智さんのイラストとカフェ

2012年10月04日 21時57分35秒 | そのほかのこと
昨日は、阿波座にあるダイニングカフェ「martha」でご飯を食べてきました。

このお店、お店自体の雰囲気もレトロでめっちゃ可愛いんですが、
なんと、あの奈良美智さんの直筆イラストが多数あるという、すごいお店!

私もイラスト見たさに行って来ました

まずは窓際の席に着いてふと上を見上げると



ニュースなどですっかりおなじみになってきた「NO NUKES」のポスター。

さらに横を見ると



「禁煙席」の絵。可愛い~~♪
これ、ちゃんとマッチ箱に描かれているんですよ。

もちろん食事もおいしかったデス。



女子が好きな(笑)サーモンとアボカド丼。
めっちゃ具沢山で、舌もお腹も大満足。

さらに食後のカフェモカ



チョコレートの甘さがほっとします。美味しかった!

で、最後にメインを見るためにトイレへ・・・



なんと、トイレのあちこちに奈良さんのイラストがまるで落書きのように
描き散らかされているんです!!すごい!!



お店もとっても居心地よくて、ついつい長居しちゃいました。
こういうお店でぼーっと本を読みたいな・・・