この一年を振り返る
今年も今日で終わりです。この一年を振り返ってみても、残念ながら決して大きな進歩があったとも言えません。それは個人的にも社会的にもそうでした。
それでも小さな成果があったと言えば、今年になってニンジン、ダイコン、生姜、タマネギなどの野菜を、はじめて自家製で食卓に上らせることができたことでしょうか。農作業にかかわり始めてまだわずか一年の初心者ですが、果樹も本当に最初の一歩で、イチジク、モモ、柿などを植えました。もちろん果実を収穫できるようになるのは、もっと先のことで、それも柿の根づけすら第一年目のハナから失敗しました。
本当はもっと若い時から、自分のめざすべき道を進みたかったのですが、しかし、後悔先に立たずですから愚痴を言っても仕方がありません。生活のスタイルを新しく作って行くしかないようです。
この秋に始まった金融恐慌の嵐は、今も吹き荒れています。トヨタやホンダなどの自動車会社は、好況時には兆単位の収益を上げておきながら、いったん不況になると、真っ先に人員解雇を行っています。
こんなことでは、どんなに魅力的な自動車をこれらの会社が生産していようが、社会的にはまったく「つまらない会社」と言うしかないでしょう。人々の労働力を活用し利用して儲けていながら、不況時には冷たく従業員の生活手段を奪うことに何らのためらいもないようですから。現在の株式会社が雇用よりも利益を優先する社会的組織であることがこうしたことからも明らかです。これらの会社の株主たちも、また、いわゆる「正社員」たちも、配当や利ざやや自分たちの給料が肝心で、臨時社員の生活などどうでも良いのでしょうか。
これもやはり日本にはまだ本当の宗教が支配的な社会にはなっていないからです。政府は言うまでもなく、国家にも国民の間にもまだその精神が十分に浸透していません。それを実現するのもまだはるか遠い先のことかも知れません。しかし、いずれにせよ、願うことはこの日本国が世界に先駆けて、失業や貧困の不自由から解放された国家になることです。
来年は個人的にはさらに農的生活の方面をさらに充実させていきたいと思っています。できれば、生活の場もさらに農村地域に移せれば良いのですが。昨今の中国製の食品の安全性や畜産飼料の価格の高騰などによって、私たちの生活の根本である食料に問題のあることもわかっています。日本の食糧自給率なども話題になりました。それらは国民のすべてが食料生産に携わるようにすれば解決することだと思いますが、それにしても現在のあまりにもずさんで有害無益の農業政策を転換してゆくことでしょう。もはや現在のように、無能な政治家や官僚たちに任せていればいいという段階ではないようにも思います。自分たちでみずから行動してゆくことでしょう。
この国を少しでも良い国にして行くために、農業の現状など、さらに理論研究を深めてゆく必要もあります。また、たんに理論のみならずNPOなどで志を同じくする人々といっしょにその可能性を追求してゆくべきかもしれません。来年は少しでも夢が深められ、一歩でも前に進むことができますように。
袖触れ合うも他生の縁とも言います。この一年、つたなき当ブログを訪れてくださったみなさん、来年も良いお年でありますよう。