スミニャックのビラでの体験談。(一部フィクション)
オーナーとそのテニス仲間の医者などそれなりのステータスのバリ人やビラには滞在しない日本人が毎週金、土曜の朝8時から2時間ばかりホテル内のテニスコートでテニスを行う。テニスコートは我が部屋の真横にあり、おまけに巨大な反射板のようにレンガ壁が反対側に立ちはだかり、打撃音と叫び声がまともに部屋に入ってくる。
つれあいが体調が悪くて寝ている土曜の朝8時にも打撃音と叫び声が飛び込んできた。打撃音だけでも反響で朝の静けさを破る。おまけに一打ごとに女性プレイヤーが嬌声をあげることに我慢ができなくなったのでテニス場に向かった。
顔見知りもいるがかまわず抗議すると、「オーナーに許可をもらっている」との返事がテニス仲間に加わっている日本人から返ってきた。せっかくの楽しみを奪うなと表情から読み取れる。しかしこちらの身にもなってほしい。ビラのオーナーに電話して休日の朝なので静かにしてほしいと抗議するとしばらくして静かになったが再び神経を逆なでする叫び声が聞こえ始めた。ビラのオーナーはホテルとしての自覚がないのかと怒りが湧いてきた。スタッフにオーナーはどこにいるのかと聞くとレストランにいるという。
オーナー夫妻が席に座っているところまで行って「いいかげんにしてほしい」と抗議すると当分朝はテニスを中止するとの返事が返ってきたがすこし不満そうな表情も覗く。ホテルマナーとして当たり前だろうと言いたくなったがこらえて部屋に戻る。バリの感覚ではこうるさい宿泊者だと思われたことだろう。
いいそえて置くとこのビラはこんなこともあったが全体として快適なビラであった。