2006年ごろの台湾紀行だが蔡英文の台湾になってこの頃に比べかなり変わってきていることだろう。写真サイズも小さく何をとりたかったのかも判然としないが記憶は蘇る。
台北から一時間程度離れた温泉地。宮本輝のアンソロジー(題名は忘れた)をもって行きこの温泉地で読んだ。江戸時代を舞台で川に死体が浮かぶ奇妙なテイストの短編小説が収録されていてこの温泉地の雰囲気にあっていた。風呂場に入ると湯気が立ち込め誰がどこにいるのかさえ判然としないが確かに人がいるという気配は感じる。窓から見える森と渓流が記憶に残る。
故宮博物館。乾隆帝がめでたという翡翠の作品群の超絶技巧に驚く。とくに刳り貫いた内部まで触れれば折れそうな繊細な糸状に細工した作品には日本の細工物にはない民族性を感じた。
ケーブルカーに乗って山岳部を行く。
繁華街の名前は忘れた。つれあいの知人に案内されて歩くと台湾銘茶の店、台湾風ソーセージを焼く屋台、火鍋料理、台湾風ロトの店、玉石を売る店などがひしめく。触れ合う人々は親日的で気分のよいそぞろ歩きを楽しめた。