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佐々木閑氏はストーパ信仰から大乗が紀元前後に発生したと云う。
日常生活で良いことをすると良き輪廻に恵まれる。
しかし釈迦の仏教の本来の目的は輪廻の離脱であり、それはサンガでの修行によってのみ到達できる。それが涅槃に入ると言うことだと。
この二重構造が大乗発生のポイントだと言う。つまり在家は修行者ではないので涅槃に至れないことになる。
ストーパ信仰が普及すると釈迦の弟子の舎利弗や目連などの骨を納める仏塔信仰も盛んになる サンガでなくともストーパ信仰や仏塔信仰で涅槃に至れるとの思想が生まれた。
在家でもストーパに参る人々は声聞と位置づけられ等しく涅槃に至ると言う新しい考え方の仏教が起こったと。
これが大乗の発生だと佐々木閑氏は云う。
紀野一義氏は大乗菩薩団の発生だと説明する。ストーパ信仰を釈迦やこうていに対する恋慕の情から在家の間に起きた どうしてもストーパがないと心情的に収まらない人々を大乗菩薩団と呼びそれが大乗の始まりだと。
同じことを言っているが、佐々木閑氏は初期仏経を好み、紀野一義氏は大乗をとりわけ法華経を好む。