まさおレポート

湯河原の温泉宿で

帰国時の懸案の仕事も終えて湯河原の温泉宿に一泊で出かけた。今回はなじみのある本館ではなく別館に泊まる。ここで夕食をとっているときに仲居さんが話をしてくれた。

「おいしいですよ」

「お客さんにもいろいろいらっしゃいますよ。このあいだは年配のカップルが関西からいらっしゃいましたが、男性の方がお食事をすっかり平らげた後に、ちょっと座ってくれますかといきなりおっしゃいました。男性がおっしゃるには、これは何の料理と質問されました。これは懐石でございますとお答えしますと、これは関西では懐石とはいえないとおっしゃいます」と仲居さん。

「全部食べてから言うのもちょっとおかしいね」


「そうなんですよ。それはもうきれいにお食べになってから、板前にそのことを伝えてほしいとおっしゃいました。でも、そんなこと伝えられません」と仲居さん。

「そりゃ、板さん怒ってしまうね」

「そうなんですよ。いろんな方がいらっしゃいます」と仲居さん。

「確かに出された食事にクレームをつけるにもマナーがあるよね。一割程度食べたくらいが限度かな。2割だとちょっと躊躇するけど、あまりに酷いと言う場合もある。まあ、そんなケースはこれまで思い出しても2,3回しかないけど」

「すっかりお食べになってました。そのあとでございますのでね」と仲居さん。





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