日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

真理の神、命の神、永遠を支配する王

2014-05-28 | Weblog

  エレミヤ10章 

  10節「主は真理の神、命の神、永遠を支配する王。その怒りに大地は震え/その憤りに諸国の民は耐ええない」(新共同訳)。

  1節「イスラエルの家よ、主があなたたちに語られた言葉を聞け」。小見出しは「偶像とまことの神」。本章は、9章25節で告げている通り、予言の矛先を諸国諸民族に向けている。異国の民の空しい道を見習うな(2節)。
  3節「もろもろの民が恐れるものは空しいもの、森から切り出された木片、木工がのみを振る って造ったもの」。それは木工が鑿で造り、金銀で飾り、留め金で固定して身動きできない。きゅうり畑の案山子で口も聞けず、歩くことも出来ないで運ばれていく(4~5節)。イザヤ40章18~20節、44章9~20節see これに対して
  6節「主よ、あなたに並ぶものはありません。あなたは大いなる方、御名には大いなる力があります」。あなたは諸国民の王なる主であり、あなたを恐れないものはない(7節)。この恐れは「畏れ」である。諸国の民は木片にすぎない空しいものを戒めにしている(8節)。それが銀箔を衣にした金細工人造ったものにすぎない(9節)。
  10節「主は真理の神、命の神、永遠を支配する王。その怒りに大地は震え、その憤りに諸国の民は耐ええない」。岩波訳「ヤハウェは、真実の神、彼こそはいける神、永久の王」。その憤りに地は震え、諸国の民は耐ええない。天と地を造らなかった神々は地の上、天の下から滅び去る(11節)。
  12節「御力をもって大地を造り、知恵をもって世界を固く据え、英知をもって天を広げられた方」。主が御声を発せられると、天と地を造り、地の果てから雨雲を湧きあがらせ、雨を降らせ、風を起こされる。鋳て造った像は偽り物で、空しく時が来れば滅んでしまう(13~15節)。
  16節「ヤコブの分である神はこのような方ではない。万物の創造者であり、イスラエルはその方の嗣業の民である。その御名は万軍の主」。「ヤコブの分である神」は新改訳「ヤコブの分け前は~」。イスラエルを嗣業地として与えられたこと(創世記49章)。
  17節「包囲されて座っている女よ、地からお前の荷物を集めよ」。預言の言葉はイスラエルに身を置くエレミヤ自身の苦悩となる。悲惨な状況を経験することによって、神の聖意を知ることになる。これまでも語ったことである(4章13~18節、6章11節)。
  19節「ああ、災いだ。わたしは傷を負い わたしの打ち傷は痛む。しかし、わたしは思った。『これはわたしの病 わたしはこれに耐えよう』」。4章19~31節と同じ苦悩である。
  24節「主よ、わたしを懲らしめてください、しかし、正しい裁きによって。怒りによらず、わたしが無に帰することのないように」。「正しい裁きによって」は口語訳「正しい道にしたがって」、岩波訳「あなたの公正(ミシュパト)によって」。預言者は、自らを公正な神にゆだねて「懲らしめて(アーシャル)、教え、訓練して」下さいと祈り、同時に諸国の民にも、神の真実を求めるのである。懲らしめるとは、訓練を意味している。ヘブライ12章5~11節を引用したい。