政局とコロナ どっちが大事？

政局なのです。報道番組でも盛んに総裁選の動向を取り上げております。

　コロナ対策では、口ばっかりで死んだふり見ないふりをしていた自民党の議員が、若手からベテラン議員・党幹部まで急に元気になって精力的に活動し始めました。目が死んでいた菅さんも、生き生きと蘇り、総理の座を手放さないというモチベーションを活力源に、目の色を変えて次々に会談会合を行って様々な画策をしているのです。

　表向きは「コロナ対策が優先」であり、コロナを理由に自分たちの行動をもっともらしく理由付けしています。そう言っておきながら、コロナ国会は開催を拒否し、総裁選や解散総選挙の日程調整も、コロナそっちのけでどうしたら自分たちに有利になるのか、選挙で勝つためには何が最善か、そればかりを考えて二転三転しています。

　それは菅さんも、岸田さんも、下村さん、石破さんみんな同じ、口をそろえてコロナがどうたら、経済復興対策がどうだ、と言って総裁選立候補の態度や可否を出したり引っ込めたり。皆さん、総裁選の動向と総裁選後の自分の立ち位置や要職に就けるかしか頭に無く右往左往しているのです。

　菅さんは、取りざたされる有力な議員には、立候補するなら今までの役職にはさせない、降りるなら〇〇長を約束すると寝技を用いています。選挙を戦うのに不利とみるや邪魔者（二階さん）を外す、内閣改造して人気取りのための閣僚や三役を登用して支持率回復する、などあらゆる手を使っています。韓流の王朝ドラマと同じ、大義も信義も道義も無し、国策を自身の一族（派閥）の繁栄を目的にすることしか考えず、そのため権謀術数を巡らし、嘘やでっち上げや罠を作り、時として王様までも暗殺するという展開です。

　当選一回二回の新米議員は、選挙基盤が無く、自民党以外への支持投票という流れが即落選失職につながります。菅さんでは戦えないと騒ぎ出しました。多くの２世３世議員は、この時とばかり「世代交代」を言い、次は自分たちの出番だとばかり党役員の交代を要求しています。みんな、自民党議員は、自分の出世栄達、自民党政権維持しか考えていないのです。そんな知恵と時間があったら、コロナにまじめに取り組めや！！、これが国民の大多数の気持ちだろう、と思います。

　党役員人事の入替とそのルールの改革、新総裁への票読み、内閣改造人事、総選挙への人気取り政策、どれも国民に向いた姿勢は見えず、コロナはほったらかしなのです。

金をばら撒くことと、国民に自粛をお願いし、時に「緊急事態宣言」という中身（効き目）の無い脅かしを言ってきただけに見えます。いまや、万策尽きてお手上げ、ウイズコロナと言い出したときは、敗北宣言・全面降伏のサインでした。

　国産ワクチンは、開発のめども経たず、いつ承認されるかもわかりません。未だに、土下座して分けてもらう外国のワクチンは供給不安定で、若者はいつまでも接種できておりません。混合カクテルだって海外からどれだけ恵んでもらえるか怪しいものです。

　PCR検査体制や、自宅待機患者は結局、脆弱で無責任な保健所任せで、抜本的な体制を築こうとしませんでした。圧倒的に検査数が少ないので誰がどのくらい感染したかは把握できていません。実質医療崩壊なので、自宅待機で亡くなる感染者が毎日いるのですよ。

　病床が余っているのに新規に受け入れていない、コロナ患者自体受け入れしないという病院が多くあるようです。また、手間のかからない軽症患者を入院させて、重症患者を扱わず楽して多額の補助金をせしめている悪徳病院もあるそうです。これこそ、厚労省の義務・責務であります。役人を総動員して病院をしらみつぶしに当たり、不適切な病院は即、補助金打ち切り、コロナ受け入れ態勢をとらない病院は保険適用外扱いにするくらいのことをすべきなのです。

　ようやく野戦病院を各地で設けようと言う動きが出てきましたが、あまりに遅いのです。泥縄もいいところ。オリパラの選手村から、役人の保養施設、国立病院、自衛隊施設、活用すべき建物はいくらでもありますし、プレハブでもなんでも作って症状がある患者を収容し、24時間体制で容体をチェックするようにすべきだったんです。今は、保健所からたまに電話して「どうですかー」など呑気なことをやっていて、連絡が取れなくなっても放置しているのですよ。

　くそったれ内閣、馬鹿者自民党と声をあげましょう。

　感染に手をこまねき有効な手段を講じなかった政府は、無策だった、と断言します。コロナで生活が脅かされ明日をも知れない不安を抱えている国民、コロナによって危険と隣り合わせの医療従事者、感染し、高熱で朦朧とし呼吸すらおぼつかない自宅待機者、そんな人たち切迫した状況を顧みることなく、納税者の真摯な気持ちに向き合うこともしないで、政局に血道をあげる政治家に、ワタシ達の国を任せていていいんでしょうか？