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昨夕は、ユーミンが好きだと歌った「14番目の月」であったようです。次の夜から欠ける満月より十四番目の月が好き♬、という歌詞でありました。
疲労困憊でようやく自分の仕事場にたどり着き、いくつかのやりたいことをなんとか片づけて隠れ家をでたのが5時を回っておりました。
朝早く起きてブログを更新して、一つ印を彫ろうと頑張りました。60年来の旧知の友人の娘さんの日本画展に行くのに、彼女に落款用印を作ろうと思ったのです。しかし、このところの多忙と体調不良などでまったく余裕が無く、当日まで彫れなかったんですから、1時間ちょっとで彫ろうなんてどだい無理でありました。
当地平塚から、最初の目的地が「六本木」というところにある国立新美術館であります。「くにたち」ではありません。自慢ではありませんが、ワタシは横浜の金融機関に就職し、そのほとんどを神奈川県内の本支店で過ごしました。3年ばかり日本橋の東京本部、それから40歳代で1年間だけ蒲田の町工場へ出向という憂き目にあった以外、東京には縁が無く、下北沢・渋谷やら世田谷など、学生の頃には、お付き合いのあった女性とデートで行った以降は、全く縁遠いエリアでありました。
会社員生活38年のうちの3年間の日本橋は、そこから東京駅へ徒歩、そして平塚駅との行き帰りですから、東京を知って探訪したわけでもありません。基本的には全く東京という所を知らないまま定年退職し、それ以降は東京に行くことは年に数回あるかどうかでありました。それもほとんどが羽田空港ですから、東京に行ったといえるかどうか。
その大都会の真ん中方面に数十年ぶりに出かけることになったわけです。第一の目的がその六本木にある美術館の地下にいって、先ごろ出品した篆刻作品、落選したので搬出する(持ち帰る)のです。通常は、会派・社中が取りまとめて団体扱いで持ち込むか、取次の出入り業者さんに額装から搬入・搬出まで依頼する個人扱いであります。地方から応募するには専門業者さんに依頼するのがお金がかかっても一番リーズナブルなのです。ワタシは、純然たる個人応募で、篆刻の先生に「専用」の額縁を貸してもらう、書道の先生に頼んで額装してもらう、を経て東池袋のサンシャインシティに搬入いたしました。
審査はどこでやるかは知りませんが、結果通知書が送られてくるという説明でした。それが届いたのが「落選品の搬出日」の二日前であります。その前に入選したら電報が来ると聞かされ、そもそも入選する見込みが全くなかったので、搬出は予定の行動でスケジュール表にも書いてあります。
そうして、東海道線に乗って出かけたわけです。田舎のネズミのワタシは、東海道線の東京までは全部知っています。しかしもう山手線になるとさっぱりわかりません。六本木にどうやって行くのかも知りませんし、そこから美術館への道も。頼りはアイフォンの乗り換え検索と地図アプリですが、これもあてにはなりません。地下鉄を使って2度も3度も乗り換えるという離れ業は到底無理であります。時間もかかるし。で見つけたルートが「新橋」で降りて歩いて「汐留駅」に行き大江戸線で一発で行けるというものです。新橋までなら考えずに行けます。ところが徒歩で汐留がまず難関、表示される地図には高速道路などばかりで簡単にたどり着きません。今来た道を引き返して信号機のある歩道を見つけてやっと汐留駅に着きました。それから六本木となるのですが、地下鉄の駅というのはだいたい複数の路線があり、上り下りでホームの階数が違ったり改札が全く離れていたりします。迷路のような通路を行ったり来たり、エスカレーターを上ったりおりたり、「カフカ」の小説みたいなものです。
なんとか、六本木にたどり着いたものの今度は方向が定まらず、これもなんどか行きつ戻りつしながら到着しました。
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平塚駅を出たのがたしか8時50分、着いたのは10時半でありました。
入館証を貰い搬出口に入ると、一種異様な雰囲気です。人気は無く縦横に走る地下の通路と窓のない小部屋が無数にありました。
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こんな通路が新美術館の地下に張り巡らされているのです。
そこでようやく私の作品を返して貰って、六本木駅に戻り池袋に向かいました。大都会の街中は人であふれハロウィンがどうしたとか、なんとかで、ごったがえしていました。田舎のねずみは「今日は何かのお祭りですか?」と尋ねたいところでした。
どうやったら池袋に行けるの?タクシーか?と思いましたが、都内の土曜日に交通渋滞があるのは予想できるし、いくらかかるかもわかりません。なにせ土地勘ゼロであります。一番簡明なのはとにかく山手線の駅に地下鉄で行く、でありました。結局は大江戸線に乗って代々木に向かいました。随所で道に迷いながらやっとJR代々木駅で電車に乗りましたが、結構あるんですね池袋までは。
池袋もまた大混雑、しかも構内・駅の外も複雑怪奇でどこがどこやらさっぱりわかりません。メトロポリタン口方面という「待ち合わせ場所」などわかるはずもありません。電話で何度も確認しながら10分近くうろうろ致しました。
そしてまた迷い道で、画廊まで何度も街角で立ち止まり10数分かかりました。
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それから遅い昼食をハンバーガーで済まして帰路につき、自宅へ戻ったのが夕方4時でありました。東京で2つの用事を済ませるのに8時間を要したという計算になります。抑うつ状態で、何日も寝不足が続き、見知らぬ土地をほっつきまわったのですから疲れないはずもありません。
夕食は頂き物ながらなんと「飛騨牛」のすき焼きが待っていました。人生酷いことばかりではありませんね。
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