相変わらず「断捨離」「終活」のお題で申し訳ありません。
鳥山明さんがワタシより一つ下なのに、病気で他界されています。その前に芦原妃名子が50歳でなくなりました。2年前ウエノ直哉さんも50歳過ぎて死因不明。古くは手塚治虫さん(享年60歳)、藤子不二雄さん(同62歳)や石ノ森章太郎さんも60歳、漫画家さんが早く亡くなる人が目につくのは何故なんでしょうか。
ワタシは漫画家さんには縁もゆかりもありませんが、人間はあっという間に死んでしまうことがままある、ということを切実に感じるようになりました。明日死んでもいいようにいろいろ準備しよう、という気になるのがワタシらの世代かもしれません。うつ病になると身辺整理を始めるという症状(笑)が起こるそうです。
60過ぎて、趣味や道楽に没頭し、書道・篆刻・ガーデニング・メダカとどんどん新しく領域を広げてきたのですが、ふと気づくとそれらが自分の手に余るという風に思えてきたのであります。昨年は植木屋さんに初めて剪定をお任せしました。先日は、園芸から蕎麦打ち・篆刻などの道具から資材、作品などガラクタでいっぱいになった倉庫代わりの事務所にお二人、掃除・片づけを依頼する羽目になりました。
そこで、次の整理仕事が「石印材」で、掃除のおばさま(もとい妙齢のご婦人方)にヤフオク出品などの御手伝いをお願いできないかを相談したのです。
石印材は4,5千個あり、3割ほどは印面に彫があります。残りは未刻印(新品・未使用品ではなく、新古品扱い)か骨董品であります。篆刻を始めた5年前は、石印材は在庫として商品にすることが前提でありました。腐ることも湿気ることもない石なので、値段はほぼ変わらない「在庫資産」の価値があると考えていました。
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ざっとこんな感じであります。
更にヤフオクで夢中に集めるうち、名刻・銘石の存在を知り、田黄石らしきものにも魅力を感じました。これも、骨とう品として十分見做せるものなので、消費しているという感覚は全くなかったのです。
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しかし、70歳を目前にして、この印材が果たして換金できるのか?、自分にもしもの事があったら、残された家族達はこれを見て途方に暮れるのではと思い始めたのです。作品作りにせよ、人に頼まれて彫る姓名印雅号印などにせよ、年間せいぜい100本程度であります。全部篆刻印として彫り続けるとすると、120歳くらいまで現役で篆刻をやらなければなりません。
そして、昨年末からヤフオクの落札はピタリと止めました。今度はヤフオクに出すか処理するしかないと腹を括ったのです。で、一番手っ取り早く片づけの方がオークションに詳しいと聞いて、出品と落札分の発送を代行できないか相談いたしました。答えはNoでした。女性方のお住まいが東京の市部、当地平塚へは片道1時間から2時間近くかかるというのです。毎週のように往復3時間前後掛けてこちらに来るのはちょっと難しい、との結論でした。
そこで、次善の策が、ヤフオクに出品するため「刻字あり」の印だけを託して、印面を削り磨いて「新品同様・そのまま彫り始められる」状態にしてもらう、でありました。勿論自分でやろうと思えばそれが1番ですが、手指がしびれこわばり、手首がいたい、といったワタシが、ゆっくり石を研いでいる時間の余裕も無いのです。
そこで、ある程度の数をまとめて宅急便で送り研磨機を貸して、作業し終わったら送り返してもらうという在宅作業を提案したのです。
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ものは試し、300個を今朝まとめました。これを送付し1万円の労賃・納期は定めずでやってみようとなったのです。
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これで、綺麗に印面が整っていれば「落札金額が少しでも上がるだろう」というのが目論見であります。印面に彫が無いものはほぼ100%が練習や作品・注文印として利用されます。印材屋さんから1個数百円で買うものなので、同じような状態なら安く入手できるヤフオクでさばけるのではないか、というのがワタシの甘い見通しであります(笑)。負け惜しみですが売れなくてもいいんです、その場合は100歳以上長生きしてコツコツ彫る、その時印面を削り磨く手間が省けるのですから。
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