行雲流水の如くに

たがの外れたアメリカと日本の財政赤字

米国の債務(借金)上限の引き上げ問題がこじれたままだ。

現在の上限は31.4兆ドル。日本円にすれば約4300兆円。

特にこの10年で10兆ドルほど増えている。もはや歯止めが効かない。

6月1日には、米国債がデフォルトすると大騒ぎだがそうはなるまい。

共和党が要求する削減案をある程度飲んで決着するだろう。

 

日本も日銀が野放図に国債を引き受けるものだから歯止めが効かない。

防衛費倍増や異次元の少子化対策などと掛け声ばかりが勇ましいが財源の裏付けは殆どない。

またもや国債を増発するか増税や社会保険料の増額をするしか手がないだろう。

 

「修身斉家治国平天下」という言葉がある。

天下を治める基本は、自分の身の行いをよく修めることだ。

そうすれば家庭は平和になり、ひいては国家も治まり、天下は平らかになる。

しかし逆も言える。指導者が方針を誤ると国民が困窮し天下は乱れる。

個人とか自分の家計では絶対にやらないことも、

国の財政になると途端に「タガが外れる」指導者が多い。

 

しかし、米国も日本も意外としぶといのは、山本七平が語る次の言葉にヒントがある。

民族の存亡というか、どれだけの持続力を持っているかというのは、自己の伝統的発想、およびその文化様式の上に、自己の組織というものを自ら築いている場合は非常に基礎がしっかりしていますから、潰れそうに見えて潰れません。


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