隠居の特典はその無責任性にある、と語るのは社会学者の加藤秀俊。
なかなか含蓄のある言葉だ。
それなりに実績を残したのに引き際を間違えて晩節を汚す人がいる。
取締相談役などという名前で世情をにぎわしている人もその手合いか?
兼好法師も冷徹に指摘する。
「名利につかはれて、しづかなるいとまなく、一生を苦むるこそおろかなれ」
周りは冬景色で雑木林が粛々と春を待っている。
夏の日のバラを思い出す。花にとりついているのはバッタかな?
タバコをやめてもう30年になる。
もう吸いたいとも思わない。
「酒は微薫に飲む」ようにしている。
楽しみはこころにうかぶはかなごと思いつづけて煙草すふとき 橘曙覧
夏の日のバラ