行雲流水の如くに

知性が痴性に変わる時ーー二人の政治家のプロファイル(人物評)

コロナ自粛中に銀座の高級クラブで飲食をした二人の政治家が批判にさらされている。

ひとりは自民党の松本純元国家公安委員長、もう一人は公明党の遠山清彦幹事長代理。

二人ともそれぞれの党の幹部クラス、しかも学歴は松本氏が東京薬科大学卒で遠山氏は英ブラッドフォード大学卒。

どこに出しても恥ずかしくないバリバリの知性派だ。

 

ところがどうしたことか、緊急事態宣言下で8時以降の夜の会食自粛が叫ばれている中で、飲食していたという。

知性派の二人がなぜこんなことをしたのか?

松本氏の高級クラブから出てくるあのにやけた表情から推察するに、単純に「酒と女」が好きだからということか

彼の知性と痴性は裏表ということだろう。

遠山氏については論評が難しい。

公明党という看板を背負っている。真面目でルールは守るという看板だ。

その意味で公明党支援者のショックは大きいだろう。

会食していた相手がどんな人か報道がないのでわからないが、「断れない相手」だったのかもしれない。

しかし公明党と銀座のクラブはなじまない。断る勇気も必要だった。

 

暫く厳寒の最中にしては穏やかな日が続いていたが、明日からまた荒れ模様だとか。

コロナで引きこもり中だからあまり影響はない。

在原業平風で

世の中にたえてコロナのなかりせば春の心はのどけからまし

 

薔薇(常夏)

 

何か失敗した時に、身のとがをおのが心に知られてはつみの報いをいかがのがれん、と思うのか、

あるいは煩悩具足の凡夫と自覚するか。こちらの方が気が楽ではある。

要は知性も痴性も紙一重ということだ。

 

薔薇(セント・ニコラス)

イギリスのヨークシャーにあるセントニコラス庭園で発見された。

一季咲き、輝くようなピンクが美しい、それでいてワイルドな感じが好ましい。

 


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コメント一覧

megii123
activated-sludgeさん
鋭いご指摘ですね。参考になります。

確かにこの対立を乗り越えることは難しい。
小生も実感いたします。
activated-sludge
■「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9ba0e5442f3c5787d098c33df4aaa3a3)。『日本の反知性主義 [編]内田樹』、著者には小田嶋隆さんや想田和弘さんも入られていますね。
 永江朗氏による書評に《高橋源一郎や想田和弘、小田嶋隆は、反知性主義について語ることのむずかしさを指摘している。誰かに反知性主義者の烙印を押すことは、反知性主義者たちが別の誰かを「反日」「売国奴」「サヨク」と呼ぶことと同じだからだ。反知性主義者たちが「反日」といって思考停止してしまうように、安倍晋三やその支持者たちを反知性主義者だと非難するだけでは思考停止してしまう。内田は『アメリカの反知性主義』の著者、ホーフスタッターの言葉を引いて言う。「知識人自身がしばしば最悪の反知性主義者としてふるまう」と。》 なかなか難しいですねぇ…。
 長々と、失礼しました。
megii123
activated-sludgeさん
コメントありがとうございます。
前首相安倍晋三を評して「二つのムチ」は、鋭い指摘ですね。

内田樹編集の「日本の反知性主義」も、今の日本の危うい状況に警鐘を鳴らしています。

そして今一つ理解できないのが、それなりに知性あると思われる人たちが「陰謀論」に嵌り、トランプを支持していることです。
activated-sludge
■「無知」と「無恥」を連想しました、前首相アベ様についての…。
 《■青木理氏(ジャーナリスト) 現首相のルーツや生い立ちを取材して「安倍三代」(朝日文庫)を書いた際、成蹊大で現首相を教えた碩学が発した言葉は強烈だった。かつての教え子を評して「二つのムチ」に蝕まれていると。それは「ignorant」の「無知」と「shameless」の「無恥」だと》
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