ロシアがクリミアを併合した2014年以降、軍事力の行使による強硬姿勢を隠さなくなった。
そのやり方は巧妙である。
在外ロシア系住民の保護を名目として軍事介入するのだ。
(軍国化した国が他国を侵略する際の常套手段)
しかし今年2月のウクライナ侵攻は明らかにやりすぎだ。
世界中を敵に回した時点で、結末は見えている。
「正義も大義もない戦争」は必ず敗北の悲哀を味わう。
経済力以上に軍事力を持てばその国は破綻の道を歩むことになる。
(現在行われている日本の防衛論議も危うい。足元が見えていないようだ。
経済規模が拡大しない中で軍事費を倍増させるなどまともな議論とは思えない)
ロシアは世界第5位の軍事大国だが、2021年のGDP比では4.08%で過大。
(アメリカは3.48%、中国は1.74%、日本は1.07%だ。)
世界における軍事費のシェアで見るとアメリカ38.5%、中国14.1%、ロシアは3.2%、日本2.61%
この数字をにらめば、ロシアは核大国ではあるが通常兵器ではスカスカの軍事大国だということだ。
ウクライナは実力以上に健闘しているが、NATOによる支援が大きく貢献している。
情報面や作戦面でも英米の顧問団が的確に援助しているようだ。
TBS報道1930
NATOがウクライナ側に参戦すれば、通常兵器だけで、あっという間にかたがつくだろう。
ただそうなれば自暴自棄になったプーチンがなりふり構わず核使用に走る。
そうならないように、
ウクライナの人々の士気を鼓舞しながら、ロシアをウクライナ領土から駆逐する微妙なハンドリングが求められる。