台湾有事で大騒ぎしているが、少し冷静に見ていたほうが良い。
基本的なところを抑えれば、日本も米国も台湾と国交はない。
ましてや軍事同盟もない。
ただ地政学上、台湾を何としても中国のコントロール下に置きたくない、というのは米国も日本も同様。
もう一つの真の狙いは、台湾にある世界最大の半導体企業「TSMC社」を取り込むことにある。
TSMCは、最先端の半導体の開発と製造では世界で並ぶものがない。
アメリカのアリゾナに「TSMC」を誘致し政府として7兆円の支援を約束している。
日本も誘致し、TSMCは熊本で約1兆円を投じて工場を建設中だ。
核保有国の米国と中国が直接軍事衝突する可能性は少ない。
考えられるのは、台湾が独立宣言し中国がそれに怒って軍事侵攻すること。
その際、米国は武器支援はするが直接戦闘に参加するかどうかは不透明だ。
日本を使い勝手の良い駒として扱うつもりかもしれない。
この辺は、日本は「専守防衛」を盾に巻き込まれることは避けるべきだ。
米国は半導体に関して「中国封じ込め」戦略に舵を切った。
日本は半導体の製造装置と素材に強みを有する。
米国、台湾、日本、韓国、EU(特にオランダ)は連合を組む。
(それぞれ米国に従わざるを得ないか)
そこで、中国は自国での開発・生産に注力するだろう。
この流れの中で日本はどう動くか、極めて大事な時を迎えている。