テレビ画像で見るプーチン大統領の目は「ファシスト」の目だ。
自由主義と民主主義を破壊する全体主義者で、目的のためには手段を選ばない。
若い頃からスパイとして能力を発揮した冷酷な目だ。
平常心を失っているという見方は甘いのかもしれない。
今が真の実像なのだろう。
バイデン大統領が軍事力の行使を自制しているのは理解できる。
「核使用も辞さない」(脅しかもしれないが)という人間に力で対抗するのは危険すぎる。
そこで経済制裁でも最大級の「SWIFT」(国際決済体制)からのロシアの銀行排除へ踏み込んだ。
ロシアは石油と天然ガスの輸出などで、「SWIFT」による決済に大きく依存している。
ただこの措置はロシアと取引のある西側企業も返り血をあびる。
しかしやむを得ない。これくらいの覚悟がないとプーチンは引き下がらない。
プーチンは全世界を敵に回してしまった。
国連でロシア非難決議案はロシアの拒否権で否決されたが、ロシアに追随する国はない。
中国、インド、アラブ首長国連邦は棄権に回った。
そして最も恐れているロシア国民からの支持も失うだろう。
すでにロシア各地で「戦争反対」のデモが多発している。
キエフに踏みとどまって国民にロシアへの抗戦を呼びかけているゼレンスキー大統領を見直している。
アフガニスタンの大統領のようにすぐ逃げださない。
死を賭した行動は国民の連帯を高めるだろう。
国際社会も傍観することなくウクライナ支援に立ち上がるべきだ。