物価上昇が続いて3年近くになるが、政府はいまだに「デフレ」だという認識だ。
庶民感覚から完全にずれているとしか言いようがない。
根本的な対応策は通貨価値を上げて「行き過ぎた円安」を止めることだ。
そのために必要なことは金利水準を上げること。
だが、日銀植田総裁はビクビクしてトランプや石破茂の顔色を窺うばかりだ。
アベノミクスという政策は、紙幣をすり続けてヘリコプターでばらまく政策だから、きわめて倫理観に欠けたやりかた。
日銀が量的緩和という名目でお金を刷り、政府に渡していた。
3大投資家の一人と言われるジム・ロジャーズに言わせると、
「No Free Lunch」 ただの昼飯はない。
うまい話などこの世にはないのだ。
世代間競争をあおるような言説が政党からも出てくるようになってきた。
きわめて危険な兆候だ。
出てくる政策が「インフレ放置」と「代替財源なしの減税」なら大問題。
大企業は物価上昇以上に賃上げできるが、大部分の中小企業や年金生活者は実質的な手取りが減少する。
従来は与党の政策を見ていればよかったが、少数与党に転落した今は、野党の政策も批判的にみる姿勢が必要だ。