人生を、青春、朱夏、白秋、玄冬というふうに考える分け方がある。
玄冬とは高齢期、老年期だと考えるが、
「玄冬はただ黒いだけではない。そこにほのかな赤みが感じられる微妙な色だ」という国際政治学者の福永光司さんの説明が気に入っている。
北海道の12月は、まさに玄冬期だ。また寒波がやってきた。
玄冬期は、まわりを見渡せばだんだん知った人がいなくなる。
そして機嫌よく、元気に生きていくことを覚悟する。
「一人いて喜べば、二人で喜んでいると思え。二人で喜んでいるときは、三人で喜んでいると思え。その中の一人は親鸞である」
真言宗にも同じような教えがある。
空海の「同行二人」だ。
冬の薔薇(マチルダ)