目をそむけたくなるような自動車販売会社の不祥事である。
中小企業に少し毛の生えた企業かと思ったら、なんと年商約4600億円、経常利益57億円で従業員が6000名だ。
堂々たる大企業である。
会見に臨んだ社長が、これまたとんでもない。
「社長は悪くありませんから、みんな従業員がやりました」という趣旨の発言。
なんとなく「森加計桜」で国会答弁をする安倍晋三元首相の顔を思い浮かべてしまった。
あの時も官僚に全部罪を着せてゴルフに興じていたが。
政治にしても経済活動にしても「正しい運営」がなされていなければならない。
その上で利益や政策効果の話をすべきで、それが逆転すれば世の中は乱れる。
ガバナンスが効いているとかいないとか。
カタカナ語でごまかすなと言いたい。
誰もが理解できる日本語で話すべきだ。
「政府でも企業でもその運営において公正な判断がなされるよう監視・統制する仕組み」
統治であり管理を意味する。
「ガバナンス」を説くのはトップの仕事だ。
「不正をするな」、「嘘をつくな」と繰り返し伝えるのが最大の仕事だ。
トップ自ら嘘をついたり、そそのかしたりするようでは不祥事は続くであろう。
過ちを改むるに、自ら過ったとさえ思い付かば、それにて善し、その事をば捨て顧みず、直ちに一歩踏みだすべし。
西郷南洲
人間は完全ではないから過ちをおかすこともある、しかしその過ちを率直に認め、すぐに改めることが大事だ。
このような潔さが失われて久しい。
ビッグモーターの経営者は辞めれば済む問題だろうか?
監督官庁は今まで何を見て来たのか?
猛省を促したい。