日本政府は、ミサイル攻撃に対する防御のための敵基地攻撃を行うことについて、一定の条件を満たせば、自衛行為として可能であるとしている。
しかし現状では、「敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有しておらず、自衛権の行使として敵基地攻撃を行うことを想定していない」というのが政府統一見解だ。
要するに日本は盾(防御)で、アメリカが矛(攻撃)だ。
岸田首相はハト派で「聞く力」があるという。
信念を持ったハト(積極的な平和主義者)なら問題はないが、戦いを好むタカの操り人形に堕す時が一番危うい。
岸田派は党内第4派閥だから、常に党内力学に意を尽くさなければならない。
だから厄介なのだ。
武力を使うことに躊躇しないのはロシアのプーチンだが、そのやり方は巧妙だ。
たとえばウクライナにはロシア系の親露派が政府軍と小競り合いを繰り返している。
ここに付け込んで親露派の要請があったなどの理由で軍隊の派遣を行うのだ。
アメリカのバイデンは基本的には「戦争をしたくない」という本音をプーチンは値踏みしているのだろう。
戦争が始まる時というのは、「どちらかが先に手を出す」ことによって始まる。
明白に先に手を出したほうが、世界の世論から叩かれる。イラクのフセインが良い例だ。
日本のように平和憲法があって自衛のための戦争以外はしない(先に手をださない)という原則を守っていれば、他国から攻撃があっても(このような国には軽々に手を出せない)必ず世界の世論を味方につけることが出来るだろう。
当然同盟国のアメリカも安全保障条約第5条により駆け付ける。