今回の結果から見え来るものは、日本の在り方を決めるにはもう少し時間がかかるだろうということだ。
維新をとりあえず野党と見た場合に、自民・公明比例票は27百万票、一方野党勢力は26百万票。
まったく拮抗している。
自民党はちょうど秋の枯れ葉のようだが、根(地方の地盤)がしっかりしているから持っている。
しかしその堅固な地盤は、大阪では維新に食い荒らされ、東京、神奈川、埼玉の首都圏では立ち枯れ状態。
そして公明党という添え木でかろうじて幹を支えている。
この添え木が外れればバッタリと倒れるだろう。
野党共闘勢の在り方は再検討が必要だ。要するにわかりにくかった。
4年間とたっぷり時間があった割に、共闘体制がぎりぎりまでできなかった。
そのため共産党は「閣外からの限定的な協力」ということで有権者は戸惑った。
しかし一定の効果があったことは認めてよいだろう。
枝野幸男は、ここは潔く身を引いて充電する時間を持つべきだ。
たった一人で、5億円の借金までして立ち上げた「立憲民主党」に思い入れはあるだろうが。
維新の勢いはここまでが限界。「ゆ党」から「や党」にならなければ飽きられる。
維新は自民・公明の「宿り木」のような形で上手く立ち回ってきたが、この先どうするのか。
「是々非々」などと中途半端なことを言っていては「宿り木」のままだ。
おそらく来年夏にある参議院選で日本の進むべき方向性が見えてくる。
基本は根をしっかり広げることに尽きる。
良樹細根の生き方に徹した方が勝ち抜けるだろう。