行雲流水の如くに

「武士道精神」を受け継いだ官僚よ、もう一度立ち直れ。

新渡戸稲造 「武士道」

武士の子は、経済のことは全く無縁に育てられた。経済のことを口にすることは下品とされ、金銭の価値を知らないことはむしろ育ちのよい証拠だった。

 

戦後、日本政府の政治的決断を行ってきたのは、一つには政治家グループであり、もう一つは高級官僚のグループだった。

しかし政治家グループは、政治にカネがかかると称して利権と汚職にまみれていく。

だが高級官僚グループは腐敗しなかった。

それは官僚の倫理観が高かったからだ。

その倫理観は、明治以降も官僚組織の中で脈々と流れておりまた国民のほうも官僚を尊敬していたのである。

 

昭和のバブル期にはかなり汚染された官僚も出てきたが、急速に劣化が始まったのは第二次安倍政権以降である。

安倍晋三や菅義偉には、「武士道精神」のかけらもない。

「嘘」を吐くことを専らにし、「弱者」に対する目線が決定的に欠けているからだ。

そのような独善的な人間が、官僚の生殺与奪の人事権を握ってしまえば今のような状況になるのは火を見るより明らか。

 

次のような話がある、

徳川家光はある年、家臣たちの嘘負けで勝ち進んでいくうち、いい気になって阿部豊後守忠秋に「ひと太刀参れ」と命じた。

これに対し忠秋は、さんざん固辞するけれど、主君はどうしても聞き入れない。そこで忠秋は、この機会に将軍を諫めようと意を決する。

忠秋は遠慮せず将軍に立ち向かった。媚びへつらうのは本当の家臣のすることではないとの考えを持っていたので見事に将軍を打ち負かした。

当然この行為は家光の逆鱗に触れたのだが、家光もさすがである、後日反省し改めて忠秋を重用したという。

 

自分の信念を曲げず、正しいと思うことは正しい、間違っていることは間違っていると一貫して主張することです。

元内閣法制局長官・元最高裁判事  山本庸幸さん


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