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【目から鱗】(第6回「害虫・病気」)タイで植物を育てるヒント

2024年07月19日 12時28分00秒 | タイで園芸
「タイで植物を育てるヒント」の6回目は『害虫・病気』について。

先ずは害虫から。
害虫は季節によって主となる虫が移り変わり、我が家では乾季はバッタで、暑季へ入って雨が増えると蝶が乱舞し始めて毛虫や芋虫に困り、雨季の今頃から被害が目立ち始めるのがカタツムリやナメクジ。そして小さなバッタが目につき始めるの繰り返し。
害虫対策の基本は捕殺であり、毎日の見回りが大切。
油断すると…
こんなに食われてしまって、葉の裏を見ると…

ほら居た。

近くの鉢にはこんなのも。


動きの早い小さなバッタなんて捕まえられないので、そんな時は殺虫剤を使う事になる。
妻の農園では有機リン系殺虫剤を散布しており、スプリンクラー利用の簡単散布なので私の趣味の栽培場もついでにお願いしているが、趣味の栽培でそこまでやりたくない方へお薦めなのがStargle G(商品名)。

哺乳類や鳥類へ比較的安全性が高いと一般に言われるネオニコチノイド系の殺虫剤で、顆粒状の薬剤を鉢へ注いで使う。
写真の真ん中の250gパッケージはキャップがあって使い易く、私は最初に250gを買って容器を入手し、次からは割安な袋入りの1kgを買って容器を入れ替えて使っている。

普通の殺虫剤でなかなか駆除出来ないのがナメクジやカタツムリ。

これらへ効果的なのがmetaldehyde(薬品名)。タイ式発音でLはンなので、メタンディハイと私は聞こえる。

鉢を置く栽培棚の周りへ顆粒を撒くと、カタツムリやナメクジが食べて駆除される。
これらの農薬を使用しても完全に食害を止めるのは難しいので、繰り返して書くが見回りして捕殺するのが大切。

害虫で最後に忘れてはならないのは白蟻。
直射日光へ弱いので、鉢を地面へ直置きしなければ被害に遭い難く、地面から離して栽培棚へ置くのが簡単な対策法。
どうしても地面へ置きたい時は鉢の間隔を広くして鉢皿を敷けば対策出来るが、土のトンネルを作って入ってくる事もあるので要注意。
殺菌剤へ弱いので、上で紹介したStargle Gの様な鉢内へ撒くタイプの殺虫剤も有効で、農家のおばちゃんから「野菜を作る時は土を耕す時に有機リン系殺虫剤を漉き込むと良い」と教えられた事もある。(怖)

次に病気。
人と同様に病気の原因は気温・日照・風・鉢の水分量・鉢の通気・肥料の量・細菌・ウィルス…と様々であり、調子が悪い原因は経験を積んで覚えるしかない。
ここでは細菌が原因の病気について書いてみる。
植物が腐ったり病的な変色等を見つけた時は、

出来るだけ早く病害を受けた葉を取り除く事で被害の拡大を止める可能性が高まる。
今の様な雨季ならば雨が掛からない明るい場所へ取り込んで一度乾かすのも有効。
それでも止まらない時は植物用の殺菌剤も各種市販しているが、妻の農園ではもう十年以上殺菌剤を使ってなく、詳しく訊ける人が周囲に居ない。
私の趣味の栽培場でも、病害部分の切除と乾かしでほぼ対応可能で、どうしても駄目な時は最終手段で家庭にある〇〇系〇〇〇ーを千倍希釈して鉢ごとドボン(日本でやると農薬取締法違反。)したり。

薬剤を使うと傷む植物もあるので、特に初めて使う薬の時は慎重に。
農薬の購入は、ネット通販へ安いのが多い。

植物にも免疫があり、一生懸命生きているので簡単に病気にならないが、窒素肥料のやり過ぎは植物の耐病性を下げるそうで気を付けたい。

以上で全6回終了のつもりだったが、ラッキー7で終わりたいので、2週間後に『まとめ』を予定。
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4 コメント

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ネオニコチノイド系が (サコン人)
2024-07-19 20:56:20
ミツバチが激減している原因と言われてますが、哺乳類や鳥類には安全なんですね、知りませんでした。
ネットではネオニコチノイド系は悪の権化のような書き方をされてますが、何事にも一長一短あるというか、役に立っている方面も当然にあるんですね。
やはり農業は奥が深いです。
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Unknown (menkarm)
2024-07-19 21:34:36
サコン人さん
そうですね。ネオニコチノイド系殺虫剤はかなり悪者扱いされてます。
但し、安全な殺虫剤なんて存在しませんから、その中で扱いやすくて比較的安全な殺虫剤を記事で紹介しました。
人にもタバコのニコチンと同様の効果を示しますから、摂取しないのが一番です。
分解され難いそうですから、環境への負荷も大きいですが、それなら何を使うのかって事ですね。
捕殺が一番なのですが、数が増えると手に負えなくなりまして、商業ベースなら蚊帳の中で育てたりしてますが、趣味の鑑賞用植物ですから難しいですね。
少数を大切に育てていれば良いのに、つい収集癖が…www
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生物多様性♬ (ハシビロコウ)
2024-07-21 22:00:52
温帯、寒冷帯では、作物にとって厳しい季節も有りますが、
その間は、それを食べる各種生物、病気をもたらす各種細菌類も
お休みとなりがちですが、
熱帯では通年代わる代わる、時には大挙して押し寄せる。
それなりの対策を休むと言う事が出来ない。
それでも、それなりに秩序と言うものが有るのでしょうが、
全く経験、知識、薬剤と病気、害虫のせめぎ合い。
余り使いすぎると、耐性菌とかも出るだろうし、
生物はそれなりに均衡を保つ圧力が有りそうなので、
どれかを絶滅させると、思わぬ別種がもっと酷い事をしそう。

労働力不足だからと言って、
一般的にその国より失うものが無い、外国人労働者・難民を導入すると、
想定外の悪い事で、良い事を大幅に超過して、酷い目に遭いがち。
「みんな助け合うべきだ」ろうけれど、
大金持ちは耐力が有るけれど、そうでもない人々は大変だ。
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Unknown (menkarm)
2024-07-23 21:19:57
ハシビロコウさん
タイにも乾季・寒季・暑季がある地域はありましても、日本の様に生命の維持が難しい極寒ではありませんから、多少手加減をしてくれても各種生物の活動は活発でして、栽培する植物も一年中活発に育ちますから仕方ありませんね。
日本で熱帯植物を栽培する事を考えると楽ですから、多少の病害虫は我慢しなければならないのでしょう。
外国人不法就労者については、タイは120日間の摘発強化キャンペーン中だそうですが、タイでも3K職場は不人気で少子化もあって働き手がありません。
だから中小企業へ行くとミャンマーやラオスからの外国人労働者ばかり。
知人が外国人労働者を雇おうと調べましたら、正規雇用をするとタイ人労働者よりもお金も手間も掛かるらしいです。
不景気で売上が落ちてますから、規模縮小してワンオペ化が正解かも?
妻の農園も日本と同様に育成済みの植物を買って仕上げだけして売らなくてはならないかも?
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