(1956年)エルヴィス・プレスリーが『ハートブレイク・ホテル』をレコーディング
レコード会社をサン・レコードからRCAに移籍し、第一弾シングルとして1月27日にリリースされることになる『ハートブレイク・ホテル』がこの日録音された。
プレスリーにとって初めてのビルボード1位を獲得、全米での人気を決定的にしたこの曲は、リバーブ(残響)効果を出す為に何と廊下で録音されたそうだ。
また、この曲の影響は絶大で、アメリカに止まらず世界中の音楽界に波及する。
それ以前にもロックの萌芽は見られたが、プレスリーの『ハートブレイク・ホテル』こそがロック・ミュージックの存在を確立させたとも言われ、今日に於いても高く評価されている。
歴史的一曲であることに間違いないが、そこまでの大それた目的や志のもとにつくられた訳ではない。
そもそも廊下でレコーディングなどという異例のスタイルに、当時のスタッフは戸惑いがあった筈だ。
レコード会社も、ここまで爆発的に売れるとは予想しなかっただろう。
歴史を変える出来事は、案外そういうものかも知れない。
本人達には大したことのない振舞いでも、結果として重大な影響をもたらすという……。