勇者の大局観

ヘボ投資とつれづれなる日々・・・
(投資に関する投稿は私感に基くものです)

映画『黒いスーツを着た男』

2014年04月29日 | 映画
予備知識を入れずに観ました。
サスペンスなのかと構えていましたが、結局サスペンスではなく重厚な人間ドラマです。なぜ重厚かと言うとテーマは“死”だからです。是非とも今の若い人達、特に中高生に観てもらいたいですねぇ。

あらすじは:
自動車ディーラーのアル(ラファエル・ペルソナーズ)は10日後に社長令嬢との結婚式を控え、同僚達とお祝いパーティの帰りに深夜のパリの街中で脇見をした瞬間に男を車ではねてしまう。アルはすぐさま倒れている男に近づくが仲間に促され現場から逃亡してしまう。ところが、これをアパートの窓から見ていたジュリエット(クロティルド・エスム)が救急車を呼んで一緒に病院へ行くことに・・・
被害者は昏睡状態でその妻との関わりが出来たジュリエットは、その後心配になって病院にこっそり現れたアルを目撃し、アルの身分を知ることになる。被害者の妻への謝罪と慰謝料をアルに促したジュリエットだったが、そのことを被害者の妻へは言う事ができなかった。何故か?そして幸せを手に入れる直前のアルはどうするのか・・・

フランスで人気の美形俳優ラファエル・ペルソナーズが主演という意味での話題作なのでしょうが、冒頭で書いたように人間の死をテーマにしていますので重いです。しかし、いつ自分の身に降りかかってもおかしくない事件ですので凄く身近に感じます。車で人を殺してしまった時、どういう気持ちで“死”と向き合うのか。被害者の家族とどう向き合うのか・・・。目撃者のジュリエットのお腹に新たな生命が宿っている設定も“死”に対して“生”のスパイスを効かせています。
ジュリエットの彼氏が大学の講義の中で引用した「人は人の代わりに何でも出来るが唯一“死ぬこと”だけは出来ない。人の代わりに死ぬことは出来ない。“死”は各自のものだ。生命は有限だ。自分の死を引き受け、自分の人生を生きる。自分にしか出来ない事を学ぶ。自分こそが人生の重要なテーマだ」という言葉が心に響きます。

これから長い長い人生を生きる若者達へ・・・

そして、人生の半分以上を生きたがまだ多くの時間を残している中年の方々へ・・・

どんな自分を作り、どんな人生を作りますか?



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