祝!昭和百年!200万PV達成!漫画史研究家・本間正幸監修【少年画報大全】(少年画報社・現在三刷)

【20世紀冒険活劇の少年世界】メトロポリス漫画総合研究所(since1997)から、昭和の映画、出版美術、音楽を!

ザ・ライバル少年マガジン創刊号

2009-05-05 18:38:48 | 2001年夏「少年画報大全」(少年画報社)監修者への道
今夜10時からNHKテレビで放送されるザ・ライバルの参考資料として簡単にデータを紹介しますね!

1991年講談社から出た、復刻版 少年マガジン大全集 3巻をお持ちの方は、巻頭についた創刊号本誌完全復刻でご存知かと思いますが念のため。
表紙は大関朝汐太郎関と少年。
毎週木曜ぼくらの週刊誌
大ずもう春場所特集号
の文字がある。

ふろく
1天兵童子矢野ひろし
2新吾十番勝負/川口松太郎原作水島順の漫画
3西鉄稲尾選手物語

B5判サイズ。講談社から昭和34年(1959年)3月17日(3月26日号)として発売された。
定価は40円。少年サンデーよりも10円高い。
もくじを見るとスポーツ・科学記事が7つあり、グラフが5つ。
連載小説として月光仮面第六部花と拳銃/川内康範・中村猛男・え1色5頁
連載少年小説として探偵京四郎(ウツボ島の秘密)/林房雄・吉田郁也・え 2色5頁
ニュースが続き
連載まんがは
左近右近/吉川英治・原作忍一兵・え1色8頁
13号発進せよ/高野よしてる巻頭2色8頁
疾風十字星/山田えいじ2色8頁
もん吉くん/伊東章夫2頁
冒険船長/遠藤政治8頁
創刊記念特別大懸賞(第一回)として
手塚治虫探偵クイズ
がある。
ぼくの野球日記(巨人軍王選手)
長嶋選手の野球教室(打撃編)
があり、大相撲から長嶋・王がいるプロ野球へと少年達の人気が移って行くのがわかる。
少年サンデーに較べると、漫画史に残るような名作は、高野よしてるの13号発進せよだけなのが寂しい限りだ。
忍一兵の正体は、うしおそうじことピープロダクション代表の鷺巣富雄さんであることは漫画界ではあまり知られていない事実だ(スペクトルマンvsライオン丸、うしおそうじとピープロの時代・1999年太田出版にもその事が出ている)。
私は、生前のうしおそうじ先生と1999年春より面識があり、本人に直接話しを聞いている。
長男である鷺巣詩郎さんは作曲家としてあまりにも有名であり、数々のアイドル歌手や、アニメ作品へも多数楽曲を提供している。
新世紀エウ゛ァンゲリオンの音楽を担当したといえば、その作品世界をご理解いただけるだろうか。
私の師匠、松田春翠先生と鷺巣富雄さんとは、親交が深く、無声映画鑑賞会の特別会員でもあり、花も嵐も誌上において、松田春翠物語を漫画連載されたことがある。
詩郎さんとは、鷺巣富雄さんの通夜・告別式、そして2005年の東京国際アニメフェアの日本のアニメをつくった20人に鷺巣富雄さんが選ばれた時、特別功労賞授与式終了後、お話することが出来た。
2004年、享年82歳で急逝された鷺巣富雄さんの告別式の時、庵野監督が棺を担ぎ、親族が車で火葬場に行かれた後、一人ぽつんと立ち尽くされていたことが思い出される。
少年画報の表紙をモデルとして飾っていたフォーリーブスの江木俊夫さんとも、告別式の時、始めてご挨拶出来た。
うしおそうじ先生だけでなく、鷺巣富雄さんとしてもマグマ大使や怪獣王子など少年画報大全では大変お世話になった恩人の一人である。
私が松田春翠先生の直弟子だと知ると、
いつでも遊びにいらっしゃい。
といつも優しく声をかけていただけた。
優しい先生だったのである。
遺作となり、死後3年を経て出版された手塚治虫とボクについては、後日改めて話したいと思う。
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ザ・ライバル少年サンデー創刊号

2009-05-05 05:20:12 | 2001年夏「少年画報大全」(少年画報社)監修者への道
今夜10時からNHKテレビで放送されるザ・ライバルの参考資料として簡単にデータを紹介しますね!

表紙には長嶋茂雄と野球少年の姿。
スポーツ・まんが・科学・テレビの文字があり、
小学館から昭和34年(1959年)3月17日(4月5日号)として発売された。
B5判サイズ・92頁。
創刊記念フロク プロ野球オール・スター集
フロクとも定価30円

スポーツは野球と相撲がグラビアや記事として紹介されている。(中扉カラーでは王 貞治も登場している)
連載まんがとして
科学/ スリル博士・手塚治虫 巻頭2色8頁1色7頁
野球/スポーツマン金太郎・寺田ヒロオ 巻末2色8頁
時代/(テレビまんが 原作・瀬戸一/脚色サカタヒロシ/製作・関西テレビ/ネット局・フジテレビ) 南蛮小天狗・益子かつみ・え 8頁
冒険/ (高垣 葵・案)海の王子・藤子不二雄・え 7頁
宇宙少年トンダー・横山隆一 4色2頁
科学として
表紙裏4色口絵・21世紀の科学〓走れ、ジェット雪上車 伊藤展安・え やポケット図解などの記事
テレビとして
週間テレビガイドや
テレビ劇場/ローンレンジャー 山田常夫・え 扉2色1色5頁があり、
そして新連載探偵小説として 口笛探偵長・双葉十三郎・作/石原豪人・え 6頁がある。
今のようなマンガ雑誌ではなく、正に少年雑誌だったのだ。

連載まんがの中で、スポーツマン金太郎は寺田ヒロオ先生の代表作のひとつとして知られているし、藤子不二雄先生の海の王子も、F先生のファンの間では評価が高い。
スリル博士は、手塚作品としては、今ひとつの評価であり、次に連載された0マンの方が人気がある。
益子かつみ先生は、さいころコロ助や、怪獣ブースカで知られているが、この南蛮小天狗の後に連載された快球Xあらわる!!の方が印象深い。
探偵小説として連載された口笛探偵長は、後にテレビ化され、主題歌のイントロ部分が足音から始まり口笛が響いてくる洒落た作りで、今でも大好きな曲のひとつだ。
グラビアで特集ページが組まれた号を持っているのだが、当時生放送だったのだろう、実物は見たことがないのが残念である。

創刊までのエピソードを、(手塚治虫らを看板に小学館カラーの漫画を考えた)と題して豊田亀市(少年サンデー初代編集長)インタビューが松本零士・日高敏編・著、漫画大博物館(2004年・小学館クリエィティブ)に収録されているので一読をおすすめする。。
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