「賀茂祭」が正式名称であることは、下鴨神社楼門に掲げられた看板(写真下・左)からもわかる。「葵祭」の名称は、江戸時代、祭の装飾に葵桂を使用したことから呼び習わされるようになったものだ。
京都御所を10時半に出発した行列は、下鴨神社に11時40分頃到着する。御所では2~3回見たので、今日は神社へ。行列の人たちのお食事時間を考慮して、1時に行ってみた。糺の森の 馬場には人垣ができていて、これから走馬の儀が行なわれるという。参道中ほどに看板(写真上・右)が出ていて、見どころと時間が表示されていた。同じ内容のチラシも、早く行けば手に入る。楼門の隙間から社頭の儀を見ることはできないかと、鳥居の方へ近づいた。残念ながら鳥居の向こうは進入禁止。馬が出てくるのを見るしかない。
馬が馬場の方へ移動すると、鳥居の向こうを通行できるようになった。
とにかく楼門の方へ。それでも楼門手前でロープが張ってあり、社頭の儀の様子は伺えない。
門前に控える従者(写真上・左)。勅使代が祭文を奏上する社頭の儀が終了して、みな楼門から出てくる(写真上・中)。並んで、勅使代が出てくるのを待つ(写真上・右)。そう、祭の本来の主役は、勅使だ。宮内庁の掌典職が、その役に当たっていた。岩清水祭、春日祭、賀茂祭は、三勅祭と呼ばれるらしい。
1時半を過ぎて、やっと楼門が開放され、参拝できるようになった。舞殿では狂言奉納(写真下・右)が始まった。
ゆっくりしてはいられない。路頭の儀を見たいし、上賀茂神社にも行かねば・・・と、狂言が一つ終わったらすぐに、御蔭通に戻り、自転車を押して下鴨本通を北へ。行列は下鴨神社北西の鳥居から西へ出るので、その細い道と下鴨本通交差点辺りはとても混雑している。北大路通りまで、住宅街の中の道を通り、下鴨中通と北大路通の交差点で見物することにした。北大路通りを行列が通るため、西行き車線のみ通行止めにしている。3時前、行列は通過。馬のご機嫌を伺いながら、信号を待ちながらなので、すっきりしたパレードとは言い難い。
幼稚園児が道路に座っていたところ、警備の人に「馬が暴れたときにすぐ逃げられるように立って見てくださいね。」と言われていた。確かに。
行列が通過するとすぐ、下鴨中通を上がって上賀茂神社を目指す。3時半頃到着。行列の到着は4時頃だっただろうか。ここの社頭の儀は、勅使が奏上した祭文を、宮司が幣物と共に神前に奉納するとのこと。同じ祭文が、下鴨神社と上賀茂神社で奏上されるのだ。行列の到着時は木陰に避難したほど眩しく暑かったが、社頭の儀が終わる5時半過ぎには、涼しい風が吹き始めた。
続いて走馬の儀。すごい勢いで駆け抜ける馬。「フラッシュ禁止」と、何度もアナウンスがあり、最初は遠慮していたにも拘らず、あちこちで光り始める。それでなのか、馬が一頭、鳥居前で曲がりきれなくて、鳥居の中に突っ込んでしまった。騎手は振り落とされたが、大丈夫そうだった。その後は、早めにスピードを落とすのが、見ていてよくわかる。
走馬の儀が終了すると、参拝が可能となる。参拝を終え、神社を後にしたのが6時半。来年は、上賀茂神社の西側拝観席で見よう。
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